がんばろう!岩手のスポーツ

岩手スポーツ応援団長を勝手に名乗る平藤淳の個人的なブログです

「なかったこと」にしてはいけない

8月7日の私のfacebook記事の丸写しから始めます。

***丸写し、開始***

今日「来週末の岩手県内スポーツイベント」を作るため、岩手県の競技種目別団体のサイトを見ていると、
「熱中症の危機」を避けるため、小・中学生の大会を中止したケースを発見しました。

【緊急中止連絡】 
8/5 開催小中学生卓球
オープンリーグ申し込み者 各位

 日頃からご参加頂きありがとうございます。
 8月5日矢巾町民総合体育館にて開催予定の標記リーグですが、県内に於いて例年以上の危険な暑さが続いており、会場地付近も35度を超える危険な暑さとなっております。
 体育館には冷房設備が無く、過去の事例からも会場内の温湿度が高く過酷な状況も経験している事、さらに今後の予報も危険な暑さが続く見込みです。

 つきましては、熱中症の危険リスクが高まり安全開催が困難と考え、8月5日の開
催は中止せざるを得ないと判断いたしました。
 選手をはじめ、来場の保護者の方にはご迷惑をお掛け致しますが、ご理解下さいます様、お願い致します。

   (一社)岩手県卓球協会 ホープス委員長 

このような判断をした、一般社団法人岩手県卓球協会は素晴らしいと考えます。
事業計画には
「過去2年積み上げた新型コロナウイルス感染予防対策を踏まえ、今後その時々の状況を把握し、実情にあった更なる感染予防対を検討、実行して開催する」とありました。感染症を経験して作り上げた、卓球と卓球愛好者を守ってゆこうとする考え方が実装された団体です。
見習うべし、岩手県卓球協会→ http://park3.wakwak.com/~itta.jimu/

(元のfacebook記事へのリンクは この下線部 )

***丸写し、終わり***

こんな文に行き当たったのです。

コロナ禍で春のセンバツ(選抜高等学校野球大会)が中止となり、練習もできない状況が続いた2020年は、高校野球が大きく生まれ変わるチャンスでもあった。夏の甲子園も中止になった。あれほど長期にわたって練習が休みになり、試合もできなったのは戦後初めてだ、そのことから高校野球界が何を学び、何に目覚め、どんな変革をするのか、私は注目していた。日本の多くの大人たち、企業や組織がそうしたように、球児も新たな方向性をみんなで考え、歩みだすものと期待した。
 春のセンバツ出場校を夏の甲子園に招いて、各校1試合限定の「親善交流試合」が行われた。例年なら「負けたら終わり」、優勝校1校を除く全チームが負けて高校野球を終える。ところがこの年は、甲子園で戦った半数が「勝って終わった」。その意義は大きかったし、そこから学ぶ高校野球の未来があるのではないか、と私は胸を躍らせた。が、日本高野連はそれを真剣に検証した様子もなく、すぐ翌年、「従来どおりの開催」に戻した
(強調は、平藤による)
(小林信也、真夏の甲子園はいらない、岩波ブックレット、2023)

岩手県卓球協会の考えと、小林さんがお書きになった内容とは、ちょっと違うところがありますが、
新たな方向性をみんなで考え、歩みだすということについては、共通しています。

私たちが関わっている、岩手のスポーツで生まれた「新たな方向性」には、
卓球協会のような対応方針のほかには、何があるのだろう…と、しみじみと考えています。

「なかったことにする」ということではいけないのです。
もう一度、見直さねば。

■参考記事(下線をタップしてお読みください)
体協いわて92号(2023年3月号)発行/理事長あいさつ 再掲