川淵三郎さんの著書、
キャプテン!「日本のスポーツ界を変えた男の全仕事」(ベースボール・マガジン社、2023)を読みました。
途中に、こういう記述があるのです。
第5章 2つ目のプロリーグを誕生させ、2度目のチェアマンに
3 芝生からアリーナへ 再びチェアマンに就任
目標は5000人のアリーナで主催試合8割の開催
タスクフォースのチェアマンとして、NBL、bjリーグの関係者と面談し、議論をするより前に、「数字」を示す方法を選びました。両者と長時間の話し合いをしても、自分たちの立場を主張するでしょうし、しがらみを断ち切り、未来志向で行くために目標の提示が先だと考えたからです。新リーグに参加するクラブ(1部)は5000人のホームアリーナを持ち、30の主催試合を行う。
15年に入って両リーグそれぞれの代表者会議に出席し、新リーグ構想の私案を先ずこう伝えました。
唐突に何を言い出すのだ、そんな提案は無理に決まっているではないか、自治体がそんなアリーナをつくってくれるはずがない。大体5000人収容の体育館など日本には数カ所しかない。5000人収容のアリーナのインパクトに、全員から猛反発を受けました。しかしそう反発されるのも予想通りで、勝算ありと確信していました。
<略>
最初にbjリーグの「岩手ビッグブルズ」の試合を盛岡に観戦に行くと、谷藤裕明・盛岡市長が「私たちは5000人のアリーナ構想に賛成しています。造りますよ」と言ってくださり、これには飛び上がらんばかりに喜びました。有り難い「ファーストペンギン」は、谷藤市長だけではありませんでした。
<略>
プロスポーツと自治体が高いハードルを共に乗り越える理由は、それが市民の幸福に繋がるからに他なりません。
(強調は平藤)
スポーツの力を高く評価している、素晴らしい人物だと思いました。
川淵さんも「ファーストペンギン」(→ LINK )と称賛しています。
と同時に、
疑問を持ったのです。
谷藤市長は、
なぜ、
「私」ではなく、「私たち」といったのか…
そして、
「私たち」とは、誰のことを差していたのか…
聞いてみないとわかりません。
そして、
この先どうしようとしていたのか…ということも。
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一昨日(2023/08/13)行われた盛岡市長選挙にあたってのマニュフェストからの抜粋
挑戦3 盛岡の魅力が溢れるまち
■スポーツによる魅力の発信や賑わいの創出
・「いわぎんスタジアム」や「盛岡タカヤアリーナ」の改修などによるプロスポーツへの支援
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もう一度、がんばらねば。
サッカーとバスケットボールの「構想」を理解してもらって、
賛成してもらって、
つくってもらうまで。