がんばろう!岩手のスポーツ

岩手スポーツ応援団長を勝手に名乗る平藤淳の個人的なブログです

TシャツとCD/大切にしたい部活動■部活動改革は「困る人を変えること」のみになっていはいないか■

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TシャツとCDを手に入れました。
それぞれ、
岩手県葛巻高校バスケットボール部(岩手県葛巻町)と、
岩手県不来方高校岩手県矢巾町)が、
国内外のさまざまな自然災害被害などの支援活動のために、販売したものです。

葛巻高校バスケットボール部からのお手紙

Tシャツと一緒に、部員連名の手書きの「お手紙」が添えられていました。

葛巻高校バスケットボール部の支援活動にご賛同いただいた皆様へ
 この度は、本校バスケットボール部の活動にご協力いただき本当にありがとうございまいした。
 私たちは、この夏、コロナの影響で部活動やボランティア活動が制限された中で、自分たちができることを話し合い今回の活動に至りました。
 初めてのことで、様々うまくいかなかったことやご迷惑をおかけしたこともありましたが、皆様のおかげで困っている人たちへ支援することができました。
 これも全て皆様のご協力のおかげです。
 これからも地域にどのように貢献出来るのか考えながら、バスケットと同じぐらい活動していきたいと思います。
 葛巻高校バスケットボール部は、まだまだ大会では良い結果を出せずにおりますが、日々熱心に練習に取り組んでおります。今後とも応援よろしくお願いいたします。

 

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「これからも地域にどのように貢献出来るのか考えながら、バスケットと同じぐらい活動していきたい」というところで、グッときました。
「同じぐらい」です。
バスケットボール部の活動範囲が広がったのです。

不来方高校CDカバー裏面の「気持ち」

不来方高校のCDのプラスチックケースの中には、紙が入っています。
写真をよく見ると「撮影場所:野田湾」とあります。
東日本大震災津波で大きな被害を受けた、県北の湾です。
そしてその裏面には、収録曲の説明や物語が印刷されています。その冒頭に、こういう記述がありました。

■あの日を忘れない
 2011年3月11日の東日本から10年。この10年の間に不来方高校音楽部に在籍した241名の部員は、震災から3週間目に被災地に歌声を届けた先輩から脈々と受け継がれてきた<被災地の復興を祈って歌い続けることは自分たちの使命>という、自分達の歌う意味をいつも胸に刻んできました。
 音楽の力を信じて歌い続けることは、私達にできるたったひとつの復興支援です。あの日のことをいつまでも忘れないでいたいと思い、10年の間に歌ってきた曲の数々を2枚目の復興支援CDにしました。
 ひとりひとりの歌声は小さいけれど、みんなで歌えば大きな力になることを信じて、これからもふるさと岩手に希望の歌声をお届けしていきたいと思います。

図1

「音楽の力を信じて歌い続けることは、私達にできるたったひとつの復興支援」
「これからもふるさと岩手に希望の歌声をお届けしていきたい」
自分たちの力を活かし、10年間の活動をこれからも続けてゆこうという決意です。

部活動はこういうものだったはず

高校生が高校生の力で、地域の方々を、あるいは世界中の皆さんを幸せにしてゆくこと…高校生の部活動には、本来、こういう目的も含まれているはずです。
部活動は、「深めたり」「広がったり」しながら、素敵な活動に発展してゆくのです。

最近、
個々の生徒のニーズに合致しない部分を補うために、
また、
学校の教職員の働き方改革のために、部活動を学校から離そうという動きがあります。

私は、生徒も教職員も「したいことができる部活動」であるために
学校から部活動の一部を離すことに賛成しています。
でも、
学校からすべての部活動をなくしてよいとは考えていません。
(私の考えの詳細は、文末にあります)

ちょうど読んでいた本に

そんな時に読んでいた本の中に、こんな文がありました。

お金にできるのは「困る人を変えること」だけ
…このとき、高齢者が受け取る年金が不足しているとしよう。必要なモノが手に入らなくて困っているのは、お金が不足している高齢者だ。では、政府にお金を出してもらえばいいのだろうか。残念ながら、政府ができるのは「困る人を変えること」でしかないのだ。
 たとえば、現役世代に重い税負担を課して、高齢者に十分な年金を支払う。高齢者は生活できるが、現役世代が生活できなくなる。困る人が現役世代に代わるだけだ…

お金のむこうに人がいる 元ゴールドマン・サックス金利トレーダーが書いた 予備知識のいらない経済新入門/田内学/ダイヤモンド社/2021)

なるほど、私たちが、今、しようとしていることは、
まさに「困る人を変えること」でしかないのではないか、
つまり
だれかの「困り」を解消するために、別のだれかが「困って」しまう…と感じたのです。

ババ抜き から ポーカーへ

トランプのジョーカーを思い浮かべてください。
ババ抜きでは邪魔者です。邪魔なので、誰かに取ってもらいたい。
取った人も早く他の人に渡したい…
でも、
ポーカーではどうでしょう。
他のフダどうしを結び付けて「役」を作ります。
ジョーカーは欲しい札に早変わり!

もしかすると、
私たちは、
ゲームのカタチはババ抜きのままにしておいて、
ジョーカーの持ち手を変えることで何とかなるのでは…と勘違いしているかもしれません。

学校に残るにせよ、地域に動くにせよ、学校と地域に併存するにせよ、
部活動が、ポーカーのジョーカーとなり、一層、活躍できるようにする準備が重要です。

がんばりますよ、がんばりましょうね!

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【参考:部活動に関する私の考え】