今日、10月21日に行われた「新しい時代の学校施設検討部会(第7回)配付資料」が文部科学省のサイトにアップされています。
今回は、中間報告が行われるようで、その資料がありました。
興味をそそられたので、読んでみましたが、私の考えを改める必要があることを感じました。
体育=9,スポーツ=0,部活動=0
会議のキモ、中間報告書はこういう題名です。
(画像をタップすると、報告書全文が読めます)
pdfリーダーの検索機能を使って、気になる単語がどれほど使われているかを調べてみました。
●体育…9
▽その1=「体育」として2回出てくる
・第1章 新しい時代の学びの姿↓
・・ICT 活用により実現される学びの姿↓
・・・教科や活動等に応じた多様な学びの姿のイメージ例↓
・・・・…体育のゲームをタブレットで記録したものを
ネットワークを使って…
▽その2=「体育館」として4回出てくる
・ 第2章 新しい時代の学びの実現に向けて
解決すべき学校施設の課題↓
・・空調設備、トイレの整備状況↓
・・・…体育館等への空調設置率は 5.3%に留まって
…空調設備を設置する際には、校舎や体育館の
断熱化や換気設備の検討も併せて…
▽その3=「体育館」として1回出てくる
・ 第3章 新しい時代の学びを実現する
学校施設の在り方↓
・・新しい時代の学びを実現する
学校施設の姿(ビジョン)←
・・・「未来思考」の視点↓
・・・・…「学校施設全体を学びの場」として捉え直す。
廊下も、階段も、体育館も、校庭も、
あらゆる空間が学びの場…
▽その4=「体育館」として2回出てくる
・ 第3章 新しい時代の学びを実現する
学校施設の在り方↓
・・新しい時代の学び舎として
創意工夫により特色・魅力を発揮↓
・・・新しい生活様式を踏まえ、
健やかな学習・生活空間を実現する↓
・・・・…地域の避難所となることも踏まえ、
体育館の空調設備の整備についても…
(上記の関連挿絵キャプションにも)
●スポーツ…0
●部活動…0
空調が施されるべき施設としての「体育館」がほとんどで、
スポーツや部活動のあり方にともなって学校施設を考える…ということはされていません。
課外活動としてのスポーツはどうなる
この報告書の考え方には、学校で課外活動として行われているスポーツ活動、つまり、運動部活動をこれからどうしてゆこうかということが、はっきりと示されていると、私は考えます。
だって(その振興を図るために学校施設を…)という記述は一切ないからです。
学校を離れる方向にあるのでしょう。
ちなみに、
報告書には、「地域」が66回、「文化」は3回、出てきます。
「継承」は1つだけ(文化の継承、として)ありましたが、「伝統」はありません。
片廊下一文字型
報告書の「はじめに」には、学校施設の在り方の検討を始めた趣旨が書かれています。
抜粋します。
多様な教育方法、学習活動を自由に展開するためには、施設環境にも大きな変革が必要とされる。
従来の学校施設を振り返ると、戦後の学校復興期、児童生徒の急増期に、標準設計によりいわゆる片廊下一文字型の整備が進められた。
昭和 50 年代以降、多様な学習形態に対応し多目的スペースを設け、特色ある学校施設整備が進められるようになった。
今、令和の時代となり、GIGA スクール構想による1人1台端末、校内ネットワークの拡充が進み、少人数学級の実現や、ポストコロナを見据えた「ニューノーマル」が求められる状況を背景として、新しい時代の学びに対応した学校施設の在り方を明確化し、実現することが求められている。
(強調は引用者)
学校は「片廊下一文字型」の施設で、
その中で、こういうことを、自分は、してきた…という「記憶」を原動力にした考え方は危ないのです。
検証しながら前に進みましょうね。
【おまけ】
中間答申に関連した資料が、文部科学省のサイトにはたくさんあります。
この下線部をタップして ご覧ください。