School club activities.
The decrease in time is not all.
Inspired by an article by Associate Professor Uchida.
名古屋大学の内田良先生が
「
2019年の運動部の活動時間数 大幅減に転じる ガイドラインの定着 週3時間減の県も」
という記事をYAHOOニュースに投稿してくださいました。
スポーツ庁が、毎年、行っている「全国体力・運動能力、運動習慣等調査」の
2019年の結果が12月23日に発表されたことをうけ
中学校の運動部活動に着目したまとめを、経年変化なども加えて、記事にしてくださっているのです。
ボリュームのあるデータを、図も使いながらとても分かりやすくまとめていただいています。
内田先生に、心から感謝します。
少しだけ抜き出します。
■47都道府県すべてで、活動時間数が減少している。なお、いずれの自治体も2016年度以降の最小値を記録している。
■こうした全国的な傾向の背景には、行政主導の部活動改革がある。
2018年3月に、スポーツ庁は「運動部活動の在り方に関する総合的なガイドライン」を策定した。なお同年12月には、今後は文化庁から「文化部活動の在り方に関する総合的なガイドライン」も発表されている。いずれも2016年頃から声が高まってきた部活動改革の、一つの到達点である。
岩手県を見ても
部活動時間はもともと少ないほうだったのですが、それがこの一年間でさらに減少しています。
国が「文化部活動の在り方に関する総合的な
ガイドライン」を策定したことをうけて
昨年8月に改訂した
岩手県の「
岩手県における部活動の在り方に関する方針(改定版)」→[
Link]の趣獅�くみとり、
学校関係者の皆さま、市町村
教育委員会の皆さまが、時間の縮減に取り組んだ結果でしょう。
素晴らしいことです。
***
さて本題。
二つの落とし穴…です。
一つ目は
時間がもともと少ないうえに、
一昨年・去年とさらに短くなっているからいいんじゃないの、
少しずつよくなっているでしょ!、だから、もう
岩手県は大丈夫…
という落とし穴
こういうことをおっしゃっている方がいます。
もしかすると、この状態じゃないのかな…と。
(略)また、「少しずつよくなっている」という言葉にも私は違和感を覚えます。
例えば日本の景気拡大期間は戦後最長だと言われています。「穏やかに回復している」との景気判断がずっと続いてきました。
たしかに、少しずつはよくなっているのかもしれません。しかしグローバル視点で捉えた時、他国がより速いスピードで成長しているとすれば「少しずつよくなっている」日本は、「どんどん後れを取っている」という見方もできます。私には、「よくなっている」という言葉が国民をなんとなく安心させるための魔法の言葉として使われているような気がしてなりません。(略)
(池田純、横浜ストロングスタイル〜ベイスターズを改革した僕が、その後スポーツ界で経験した2年半のすべて〜、2019、文藝春秋→Link)
安心禁物。
もっと素晴らしい取り組みをしている人が、全国を見渡せばいるのです。
置いてゆかれないように気を配らないといけません。
二つ目は、
この
数値の変化が「理想像」ヘの接近をあらわしているのかということ。
岩手県の方針(
岩手県における方針策定の趣雌凵jから「求めるもの・課題・取り組み」はこうなんだろうなと、私は、読みました。
【求めるもの】
〇 スポーツ・件p文化等の分野においては、平成28年度の希望郷いわて国体・大会のレガシーを継承し、生涯にわたるスポーツ・件p文化等に親しむ基盤づくりなどに努めていくことが求められている。
【課題】
〇 しかしながら、本県においても、生徒数の減少等により、学校単位での部活動運営が困難な状況が生じたり、学校外のスポーツ活動や件p文化等の活動に取り組む生徒が見られたりするようになっている。
〇 また、成長期にある生徒が、運動、食事、休養及び睡眠のバランスのとれた生活を送ることができるような配慮や、教職員の勤務負担軽減に向けた取組が一層求められている。
【取り組み】
〇 本県においては、生徒の多様な学びの場である部活動の教育的意義を認識しつつ、今後においても持続可能な部活動とするため、本方針をもって、学校、保護者、地域、関係機関及び関係団体等が一体となって、望ましい部活動の実現に向けて取り組むものである。
活動時間の減少は、取り組みの一部分。
これが上手くいっているからといって、
「生涯にわたるスポーツ・件p文化等に親しむ基盤」ができるのか
「部活動の教育的意義」を維持したままで「持続可能な部活動」がもたらされるのか…
そうでは、ありませんよね。
安心禁物。
私たちが、
理想の文化・スポーツ活動を目指して行わなければならないことは、
まだまだたくさんあります。
油断禁物。
がんばりますよ、がんばりましょうね!
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■YAHOOニュース
2019年の運動部の活動時間数 大幅減に転じる ガイドラインの定着 週3時間減の県も
内田良 名古屋大学大学院教育発達科学研究科・准教授 1/3(金)
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そして、今、
策定・検討委員として、反省している。
「理想像」が上手に作れていなかった。
まだまだ、これからだ。