がんばろう!岩手のスポーツ

岩手スポーツ応援団長を勝手に名乗る平藤淳の個人的なブログです

考え方のソーシャルディスタンスを/遠征制限解除

【6月24日のnote記事の再掲、noteから撤退しました】 Take social distance about the way of Thinking on sports activities. 今日の岩手県の新聞・岩手日報に「部活動の遠征制限解除 県教委が高校に通知」という見出しの記事が載っています。全国的な移動制限解除に伴い、これまで東北地区に限っていた部活動の活動範囲に「特に制限を定めない」としたものです。喜ばしいことです。しかし、二つの心配を持っています。 岩手県の部活動制限のふりかえり 今回の通知は部活動に関する3回目の通知です。 2回目までの変更などは「違いを認める/岩手県立学校の新しい生活様式(部活動)」と題して、note記事にしていますので、詳しいことは、下のリンクから記事に行ってお読みくださいませ。 (今は、このブログに引っ越しています。この下線部をタップしてお読みください) 今回は、これまで東北地区に限られていた活動地区制限を廃止するもので、岩手日報はこう報じています。
県教委は、新型コロナウイルス感染症対策における県立高校の部活動の指針について、「東北6県」としていた県外遠征の制限を解除した。19日に都道府県境をまたぐ移動が全面解除されたことに伴い、22日付で特別支援学校を含む県立学校に通知した。  通知は、他校との練習試合や合同練習での県外遠征は「特に制限を設けない」と規定。事前に遠征先の地域の状況を確認の上、当該地域と学校の方針に従うよう促した。 (元のネット記事は ここをタップすると 読めます)
■「めだま」だけを見る危険 今回の改定の目玉は、活動範囲に「特に制限を定めない」ことであることは言うまでもありません。 これまで我慢してきたことが、やっとできるんだぞう〜と、ワクワクした方々もたくさんいらっしゃるでしょう。もう、実際に計画を立てている方もいらっしゃるでしょう。楽しみですね。 でも、このような時は、「めだま」に気をとられて「おおもと」を忘れてしまうことがよくあります。木を見て森を見ず、です。 幸い、通知は岩手県のサイトに載っていますので、まず、これを、一度、読んでみましょう。 あ、めんどくさいですね。代わりに私が読んでみると「おおもと」として前提にあるのは ◇基本的考え方として 部活動の参加は、生徒本人と保護者の意向を尊重して、参加を強制しないこと ◇活動に当たっての留意事項は 活動時間や休養日については、岩手県における部活動の在り方に関する方針(改訂 版)」に準拠し各校で策定した「学校の部活動に係る活動方針」による さらに 体調に不安を抱える生徒や参加を希望しない生徒は、参加させない ということです。 はい、ということで、時間のない方は次の引用をとばして結構です。
〜学校の新しい生活様式〜 県立学校の部活動について [令和2年6月22日通知] 1 基本的な考え方  部活動(運動部及び文化部)については、引き続き十分な感染症対策を行った上で、生 徒の健康・安全の確保のために内容や方法を工夫しながら実施すること。 (1) 部活動の参加は、生徒本人と保護者の意向を尊重して、参加を強制しないこと。 (2) 参加する生徒の健康状態を把握し、生徒の体調管理を徹底させること。 (3) 教師や部活動指導員等が部活動の実施状況を把握すること。 2 活動に当たっての留意事項 (1) 活動場所について ・ 活動する場合は、こまめな換気や消毒液の使用(消毒液の設置、生徒が手を触れる 箇所の消毒)を徹底すること。 ・ 教室等を使用する場合は、長時間にわたり密室状態にならないよう、換気を頻繁に 行うとともに、十分な身体的距離を確保しながら活動すること。 ・ 更衣室や部室の利用については、短時間の利用とし、一斉に利用することは避ける こと。 (2) 活動時間等について ・ 活動時間や休養日については、「岩手県における部活動の在り方に関する方針(改訂 版)」に準拠し各校で策定した「学校の部活動に係る活動方針」によることとするが、 生徒の体調等を考慮し適切に設定すること。 ・ 活動にあたっては、感染リスクの低減に配慮した、より短時間で効果的な内容となる よう工夫して取り組むこと。 ・ 用具等については、使用前後に消毒を行うとともに、生徒間で不必要に使い回しを しないこと。 (3) 練習試合及び合同練習について ・ 他校との練習試合や合同練習の実施については、県をまたぐ移動等の制限が解除さ れたことから、特に制限を設けないこと。ただし、事前に遠征先等の地域(県、市等) の制限等を確認の上、当該地域及び学校等の方針に従うこと。 ・ 生徒の健康状態を把握し、体調に不安を抱える生徒や参加を希望しない生徒は、参 加させないこと。また、事前に保護者の同意を得ること。 ・ 実施にあたっては、適切な感染防止対策(移動及び宿泊時等における「三つの密」 の徹底的回避)を講じること。 ・ 担当する教師のみで実施を決定するのではなく、学校として責任をもって判断する こと。 (4) 各種大会等への参加について ・ 各学校においては、地域の感染状況等を考慮した上で、各種大会への参加の必要性を判断すること。 ・ 生徒の健康状態を把握し、体調に不安を抱える生徒や参加を希望しない生徒は、参 加させないこと。また、事前に保護者の同意を得ること。 ・ 大会における活動以外の場面(移動、宿泊、会場での待機時間等)も含め、生徒、教師等の感染防止対策を講じること。 (強調は、平藤。  通知文は ここをタップしたページから たどれます)
■「おおもと」不変です 活動範囲が校内であろうと、市町村内・県内・東北であろうと、制限がなくなろうと、一貫しているのは、 �@各校が制限前に定めた「学校の部活動に係る活動方針」をこえない �A生徒本人と保護者の意向を尊重して、参加を強制しない ということなのです。 気をつけないと、やっと再開した、楽しみにしていたスポーツが原因で、幸せを失ってしまう人が出るかもしれないのです。 私は、それいけやれいけタイプですので、 (やったやった、全員そろって関東遠征だ!  なに、行きたくない!?  また、行けなくなるかもしれないんだぞ。  なに言っているんだ、この!) とか、言いそうです。 「おおもと」を忘れて「めだま」に飛びつくタイプです。 あぶない。 ■考え方のソーシャルディスタンスを そして、私は、 (どうやら、あそこは関東に、あそこは東北に、あそこはなんと九州に行くらしい…うちも、どっかに行かないとけないな!) という、行くことが目的の行動をとってしまうかもしれません。 「横並び」という行動形態です。 気がついたのですが、これ、感染を防ぐために十分な距離をとるというソーシャルディスタンスとよく似ているのです。 自分で考えることを省略して、誰かと同じ行動をとっている…他人と離れていないのです。自分で考えることなのに。 選手も指導者も、チーム内でもチーム外でも…近づきすぎると「うつる」ような気がします。 これまでは「うつれ」「みんな一緒だ」という考えがありました。 そして、私もそう教えられ、そう教えてきました。 でも、 どうやら、そうではない時代になったのだな、そういう時代に生きる人を育てければならないのだな…と気がついたのです。 常に離れろということではなく、場合に応じて、時期に応じて、 考え方のソーシャルディスタンスもとらねばなりません。 なお、岩手日報のネット版にはありませんが、紙面にはこういうコメントがあります。
教育委員会保健体育課の清川義彦総括課長は「元に戻ったと考えるのではなく、一人一人が感染対策を講じ、仲間の健康面にも配慮しながら、学校の新しい生活様式を実践してほしい」と呼び鰍ッる。
学校の、運動部の新しい生活様式です。 がんばりますよ。がんばりましょうね!