がんばろう!岩手のスポーツ

岩手スポーツ応援団長を勝手に名乗る平藤淳の個人的なブログです

違いを認める/岩手県立学校の新しい生活様式(部活動)

【6/4のnote記事のまる写し】

違いを認める/岩手県立学校の新しい生活様式(部活動)

6月1日に岩手県教育委員会が県立学校に出した通知「〜学校の新しい生活様式〜 県立学校の部活動について」が、岩手県のサイトにアップされました。

通知内容を関係者に知らせるだけではなく、Web上に公表するということは、考え方を多くの人に知ってもらう効果があります。

さらに、セカンドオピニオンを得て、考え方を修正することにも役立つのだと、私は、考えており、素晴らしいことだなあ…と、心から拍手を送ります。

そして、

じっくりと読んでみると、報道では扱われていない大切な考え方も示されていました。見逃すところでした。

■部活動に関する2回目の通知

今回の通知は部活動に関する2回目の通知です。

一回目は、3月26日の「令和2年度における教育活動の再開等について」という、新型コロナウイルス感染症対策のための春季休業前の一斉臨時休業を終えて学校を再開する時の通知に入っていたもの↓

  https://wave.ap.teacup.com/hirafuji/3393.html

ちなみに、これは、岩手県の緊急事態措置により行われた大型連休期間の学校一斉休業が終了し、部活動が再開した時にも適用されています。↓

  https://wave.ap.teacup.com/hirafuji/3424.html

そして、

今回の通知は、これまでの部活動の制限を緩和するものです。

なお、岩手県の新聞・岩手日報には

「高校部活、東北遠征可能に 県教委が規制緩和通知」という見出しでこのような記事が載っています。↓

  https://www.iwate-np.co.jp/article/2020/6/2/79033

 県教委は1日、新型コロナウイルス感染症の影響による高校生の部活動規制を緩和する指針を各県立学校に通知した。活動時間の制限がなくなり、宿泊を伴う東北6県の学校への遠征なども実施可能となる。

 県の新たな対処方針を受けた措置。4月に示した指針の「活動は平日2時間以内、休日3時間以内」の制限を解除した上で、生徒の体調などを考慮するよう柔軟な対応を求めている。

■二つの通知を比べてみる

どこがどのように変わったのかは、紙幅に制限のある新聞だけを見ていたのでは十分ではありません。

「変態」の眼で、実際に元の通知にあたらなければならないのです。

果たして、すごい内容が書いてあることに気がついたのです。

皆さんも、読み比べてみてくださいませ。

上が今回の「緩和」。

下が3月のもの。

〜学校の新しい生活様式〜県立学校の部活動について[令和2年6月1日通知]

新型コロナウイルス感染症に係り、県立学校における部活動について、基本的な考え方及び活動に当たっての留意事項を示しますので、

令和2年度における教育活動の再開等について

3月のものは

 1 全般的留意事項

 2 活動に当たっての個別的留意事項

  (1) 活動内容について

  (2) 活動場所について

  (3) 文化部の活動場所について

  (4) 合同チーム編成による活動について

  (5) 練習試合及び合同練習について

  (6) 県外遠征及び県外学校との交流について

という組み立てで、

6月のものは

 1 基本的な考え方

 2 活動に当たっての留意事項

  (1) 活動場所について

  (2) 活動時間等について

  (3) 練習試合及び合同練習について

  (4) 各種大会等への参加について

とシンプルになっています。

■部活動で大切にしている考え方

3月のものも、6月のものも

「1の(1)」つまり「一丁目一番地」にはこうあります。

部活動の参加は、

生徒本人と保護者の意向を尊重して、参加を強制しないこと

そして、6月の通知では、

2の(3)「練習試合及び合同練習について」と2の(4)「各種大会等への参加について」の両方に、こういう項目が、新たに、加えられています。

生徒の健康状態を把握し、

体調に不安を抱える生徒や参加を希望しない生徒は、参加させないこと。また、事前に保護者の同意を得ること。

いかがでしょう。

「参加しない意向や、参加しない希望を尊重する」ということが繰り返し述べられています。

岩手日報のネット版にはないのですが、紙面には、岩手県教育委員会事務局保健体育課の清川総括課長のコメントがありました。

今まで大変な思いをしてきたと思う。一人一人が自分の健康、安全に配慮する新しいスタイルの部活が始まると捉えてほしい
高校生だから部活動を、とか、部活に入っているんだからみんな同じ行動を、とか、スポーツや文化活動は学校の部活動ですべきこと、などという、これまでの呪縛から離れ、「一人一人が自分の」判断で取り組むことが大切だと、岩手県教育委員会は考えているのです。

とても素晴らしいことですよね。

■おまけ

私の部活動に対するスタンスはこうです。

一生懸命やりたい人を否定しているのではありません。

でも、部活動になかったり、部活動のレベルを超えた活動を求める人は、部活動にこだわる必要はない…ということです。

(2018年8月の研究集会での発表内容↓、現在も変わりません=汗)

�@部活動の意義を認める

�A部活動は次の3観点から、持続可能なシステムに向けて、大胆に改革されなければならない

 ・教員が新しいことに取り組むための負担軽減

 ・児童生徒が別なことにも取り組めるための時間的開放

 ・児童生徒の健康の保持

�Bその大胆な改革のためのツールは

 ・学校基準の策定と公表、部活動指導員、部活動連絡会、地域との連携

 ・これで大丈夫か…と思ったら「実行と検証と提案」そして、

「きめ言葉」は

 『「したいことができる部活動」に移行するために』

  「したい」には、複数の意味を持たせてあります。

したいことができる部活動 がんばろう!岩手のスポーツ

 昨日・8月5日は 「第4回部活動のあり方を考え語り合う研究集会 in 岩手」というあつまりに出ていました。 部活動をめぐる

では、ごきげんよう