今日は
亡くなられた方々のご冥福をお祈りするとともに
たくさんの「大切」を失われた方々に心からお見舞い申し上げます。
さて、
年度末。
学校では年度末には「誌」や「報」がたくさん出ます。
この前は、
岩手県立不来方高校の校長が「図書館報」に書いた「巻頭随想」をご紹介しましたが、
今日は、
校長寄稿シリーズ第2弾
として
生徒会誌「翔鶴」に校長が書いた「校長特別寄稿」をご紹介します。
その前に生徒会誌の表紙をご覧ください。
図書館報と同じように、生徒が描いた絵が使われています。
とても、素敵でしょ!
これは、
件p学系美術・工激Rースの3年生・小野寺澪さんの作品
「深樹と真雪」
原画は 変100 水彩紙、アクリル
(深樹さんと真雪さんは、同じ方向を向いてはいるが、視線が違うところに向けられている…
どちらを向いて、何を見ているんだろう…)
さて、
お待ちかねの「校長特別寄稿」を丸写しします。
***丸写し、開始***
「仕事と仕組み」 校長 平藤 淳夏まであるのかな…と思ってみていた中庭の花壇の花が、夏の暑さにも負けず、秋の寒さも乗り越えてきれいに咲き続けていました。
この花壇は、生徒会執行部が中心となって、生徒の皆さんの手で作られ、管理されていたものです。花壇は多くの学校にありますが、すべてが生徒の皆さんの手によるものは、どこにもないだろうと思っています。
生徒の皆さんは、生徒会執行部の活動や、委員会活動、そして、部活動やボランティア活動など、生徒会のさまざまな活動に携わって、高い成果をあげています。あの花壇は、不来方高校の生徒会活動を象徴するものです。誇りにしています。そして、生徒の皆さんには、心から感謝しています。ありがとうございました。
本題に入ります。
サステナビリティという言葉を耳にしたことがあると思います。「持続可能性」と訳されていて、現在、企業活動はもとより、環境保護活動などの多くの分野で使われている概念です。なにしろ、2020年の東京オリンピック・パラリンピックの立候補ファイル(申請書)にも「環境」という章の中で「スポーツを通じた持続可能な社会づくり」という観点から考え方が述べられているほどですので、なにか事業を起こすときにはサステナビリティは重要な検討項目になるのだろうなと考えています。
さて、持続について。
私は、大きく二つの持続があると考えています。ハードウエアの持続とソフトウエアの持続ですが、ここではソフトウエアの側面に関してお話を進めることにします。
ある活動を通して、なにかの成果がもたれされたとしましょう。想像しやすいように、売上高岩手県一の何かのお店に例えます。売り上げナンバーワンの原因が「お店ブログ」であり、自他ともに認める素晴らしい取り組みだったと仮定します。そして、このブログ作戦により、ここ数年、売り上げを伸ばしているとしたら、間違いなく、ソフトウエアによる販売活動の向上が「持続」していると言えます。
でも、このブログが、なんでも一人でやってしまうスーパーマン店長だけで維持されているとしたら、どうでしょう。きっと、この持続は、スーパーマン店長が退職したり転勤したりして店からいなくなった時点で終わってしまうに決まっています。
サステナビリティのためには、する人が変わったり、経済状況が変化したり、時が経ったりしたとしても、一定のレベルを保って動き続け、成果を出し続けることがとても重要なことなのです。
続いて、生徒会活動。
皆さんは、委員会活動や部活動など、皆さんが携わってきたそれぞれの活動のサステナビリティについて、考えたことがありますか?
不来方高校を形づくってきた、これまでの皆さんのすばらしい活動が、人の入れ替わりによって停滞し、成果を出せずに廃れてしまっては、とても残念で悲しいことになります。
人の入れ替わりを避けることのできない高等学校の生徒会が、活動を進める上で重要なことの一つに、仕組みづくりがあるだろうと考えます。人が変わっても、事業がうまく回り、そして、その成果も上がり続けるための仕組みをつくることです。
仕事は、今、取り組むもの、仕組みは、将来に残すもの。
先ほどのお店の例で言えば、スーパーマン店長は、「仕事」を一生懸命にやって成果をあげていますが、残念ながら、自分が去った後の「仕組み」をつくることに目が向いていないのです。
一生懸命に「仕事」をしながら、並行して「仕組み」づくりをしてゆくことが、サステナビリティのためには、大切です。
生徒会花壇のスピリットが引き継がれ、形を変えながらも仕組みとして永遠に残ってゆくことを、心から願っています。
今回もお読みいただいて、ありがとうございます。
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◇なんで、今日、これを?
◆復旧・復興も
『「仕事」と「仕組み」』をきちんと切り分けないといけないだろうな…
と考えたんだ。
◇なるほど。
だから、今日のアップなんですね。
でも、なんか、
まだ、いいたいことがありそうですが?
◆2016年の希望郷いわて国体も希望郷いわて大会も
2019年のラグビーワールドカップも
同じことがいえるだろうと、考えてもいる。
◇でも、どちらも、皆さん一生懸命に取り組んでらっしゃいますよ。
仕組みも、できはじめてきていていますよ!
◆うん。
でも、「開催までの仕組み」にならないようにしないといけない…と。
ずっと先を見越した、サステナビリティ、持続可能性を忘れないようにしたいね…と
◇あら、自覚し始めましたね。
歳をとりましたからね、hirafujiさんも。
◆へっ!?
何を?
◇だってさっき
ジジイが能書き、って。
私も、
最近、その傾向が強くなってきたなぁ…ってhirafujiさんを見ています。
◆ち、ちがうよ、ちがうよ
爺が能書き、じゃなくて、持続可能性
◇うっ。
ちょっと無理あるオヤジギャグでしたね(汗)