がんばろう!岩手のスポーツ

岩手スポーツ応援団長を勝手に名乗る平藤淳の個人的なブログです

現実の延長線上

水曜日に、県営スキージャンプ場のナイター初練習があったそうです。

以前の記事で、オープンしたことをお知らせしていましたが、

関係者の方から、メールで写真も送られてきましたのでご披露いたします。

モノレールがついたので、「8分で1本飛べる」とのこと。

一時間ちょっとで、10本ほど飛べるのだそうです。

駄洒落ではなく、練習環境が「飛躍的」に向上したわけです。

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今日は午後の遅い時間に、

「いわてアスレティックトレーナー養成事業」第1期生の修了式に出ていました。

本当は3月12日に修了式が行われるはずでしたが、東日本大震災津波の発災で延期されていたものです。

1期生は、

平成20年から合計96時間の講義・実習を積み、テストを受けてその知識・技量が一定のレベルにあることを証明された方々です。

47名でスタートし、今日、修了された方々は40名。

よくがんばっていただきました。

ご出席された方々のお顔を見ると、本当に頼もしく思えました。

この事業、

第71回国民体育大会選手強化事業の一部として行われ、

既に、2期生も募集を終了し、さらに41名の研修を今年度から行うことにしていました。

しかしこの震災です。

第71回国体の開催も流動的なうえ、震災の復旧・復興に人的・財政的資源を傾注する必要があることから、

この事業は凍結されています。

「トレーナー養成」は岩手県初のシステムで、「いわてスーパーキッズ」と同様に「画期的」な事業でした。

国体の開催を契機にこのような事業をすすめ、岩手のスポーツ環境を整備しようとしていたのです。

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トレーナー1期生のお顔を見ながら、

ユニクロ柳井正さんが、著書の中で、アメリカの実業家であるハロルド・ジェニーン氏の言葉を引いて、こうお書きになっていたことを思い出しました。

ジェニーン氏は「現実の延長線上をゴールにしてはいけない」と強調する。

最終的な目標を明示して、その実現のための方法を規定し、組織全体で実行してゆくことが「本当の経営」だと言っている。

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◇意味がわかりませんけど?

◆在来線特急の最高速度は、130kmくらいらしい。

◇藪から棒に…鉄道の話ですね。それがどうしました?

◆新幹線の最高速度は、営業運転では300kmらしい。

◇だから何の話なんですか?

◆規模縮小してでも2016年に国体をしよう…という意見。

◇ああ、hirafujiさんは

 「きちんとした準備ができるまで先送りして、本来の目的を達成する国体をすべきだ」

 でしたね、個人的に。

 で、それが…鉄道の最高速度とどんな関係があるんでしょう?

◆大会の規模を縮小することは、準備を縮小することにつながるはずだ。

◇そうでしょうね。

◆つまり、縮小開催を選べば、

 国体が終わっても「現実の延長線上」で、

 たとえて言えば、

 いくらがんばっても130kmしか出せない環境の中でスポーツをしてゆくしかないと思うんだ。

◇あ、わかりました。

 トレーナー養成や、医科学サメ[トセンター併設の多目的屋内練習施設や、社会人雇用

 システム、

 それだけではなく、レベルを問わずいつでもどこでもだれでもがスポーツをできる仕組みなど

 …新しい岩手のスポーツシステムを作ること、

 つまり、

 今あるシステムの量をどうこうするのではなく、高架で幅の広いレールの上を走る新幹線のような

 新しいシステムを作ることが必要だ…と言うほどのことですね。

◆そのとおり。

 こんな時だからこそ、「現実の延長線上をゴールにしてはいけない」を思い出したのさ。

◇なるほどね。