昨日の午後から、さっきまで、出張していました。
行きは、東京駅のホームで急ぎの文書を渡す必要がありましたので、東北新幹線と東海道新幹線を乗り継ぎました。
軟弱にも、お尻と背中が痛くなってしまいました。
それはさておき、私が出張の楽しみを三つ持っていることは、以前ご紹介しました。
�@眠ること
�A時々起きて本を読むこと
�Bシウマイ弁当を食べること
今回も、仙台で停車するまでは、熟睡しておりました。
隣の席に仙台からのお客さんが座りましたので、目が覚めました。
そこで、本を読むことにしました。
でも、
隣の人が、男のくせに風呂上りのにおいがすること、そして、イヤホンで聴いている音楽にあわせて自分の腿をたたきながらリズムをとることの二つがやたらに気になって、なかなか本に集中できません。
外の景色を見ることにしました。
福島県に入ると、あの聖光学院のグランドがあり、野球部が練習していました。(わりと部員は少ないんだな…)
福島駅を通過して鉄橋に差し鰍ゥると、河川敷のグランドが2・3面ぐらいありました。
午後の4時半ごろです。天気は悪くありません。
でも、河川敷のグランドには、ひとっこ一人いません。(あっ!? もしかして…)
それからは、隣の人が、一切、気にならなくなりました。
新幹線沿いの学校やグランドを探すことに夢中になったのです。
福島県内には、5つぐらいの学校やグランドがありました。どこにも人はいません。
でも、
那須塩原を通過して栃木県に入ると、学校の校庭ではたくさんの子どもたちが遊んでいます。
(福島は大変なことになっているんだな…
早く、子どもたちが、安心して外で遊んだりスポーツしたりできるようになって欲しいな…)
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出張は、災害復興関連の用事でした。
阪神淡路大震災で被災した子どもたちのケアをしているNPO法人を訪ねていったのです。
子どもたちのためには、
さまざまな方々から、お考えやノウハウをお聞きしなければなりません。
私たちが役人レベルで考えていることと、民間の方々が考えていることが必ずしも一致するとは限りません。
でも、
対象は同じですし、最終目的も同じです。子どもたちのため…です。
果たして、行ってお話を伺って愕然としました。
例えばこの部屋は、
そのNPOが運営している施設の中にある「相談室」なのですが、窓際に「洗面台」があるのが見えますよね。
私は、
(なぜ、相談室に洗面台があるのだろうか…)と不思議に思いました。
お茶を飲む道具は見当たりませんから、その用途ではありません。
がまんできなくて、ご案内してくださった方にお聞きしました。
(相談室に「洗面台」がある必要は何ですか?)
あきれたような顔をして、こうおっしゃいました。
「相談中に、泣いてしまうことがよくあります。
涙がおさまって相談が終わった時に、子どもたちは顔を洗って出てゆきます。そのためです。」
他にもたくさんありました。
お父さんの料理教室を開催する理由、大学生対象の学生寮を併設する理由…すべてに明確な理由があり、すべて私の考えを超えているものでした。
いっぱい、勉強しなくてはなりませんが、
私たちだけでできることではないのかも知れません。
何事も、
多くの人たちに、お願いしたりお任せしたりしながら進める必要があるようです。
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◇そうでしたか。隣の人もhirafujiさんのこと、きっとこう思ってますよ。
◆ああ、仙台から乗ってきた人のことだね。で、なんて思ったのかなぁ。
◇はい。
汗臭いうえに、ずっと外を見ていて、
時々、何かを目で追って、顔をずっと後に向けてる変な男…って。
◆ぎゃふん。