がんばろう!岩手のスポーツ

岩手スポーツ応援団長を勝手に名乗る平藤淳の個人的なブログです

栃木国体 岩手県選手団 総監督として

第77回国民体育大会を終えての、岩手県選手団総監督としてのコメントです。
まったく個人の考え方であり、多くの方々のご意見をいただいて機関決定されたものではありません。
また、データも私がひろったものですので間違いがあるかもしれません。
その点にご留意のうえ、お読みくださいませ。

総合成績概要

第77回国民体育大会(いちご一会とちぎ国体)が終了した。
岩手県選手団は
■天皇杯順位(男女総合成績)で、30位 847.5点
■皇后杯順位(女子総合成績)で、28位 559.0点
という結果となり

感染症による2度の中止・延期前の最後の開催となった
令和元年74回茨城国体と
天皇杯では、ほぼ同水準を維持し、
皇后杯では、上昇がみられた。

天皇杯:今回 30位 847.5点←74回 31位 850.0点
皇后杯:今回 28位 559.0点←74回 31位 507.5点

各競技団体が、感染症流行下での選手強化を工夫し、
女子種別を中心に成果を収め、
県全体の競技力を低下させなかったということが言える。

また、
8位以内の成績を収めた入賞競技は、
20競技(冬季含む40競技中)であり、74回よりも3競技減っており、
74回と同レベルの総合成績は、得点増の9競技に負うところが大きい。

ソフトボール+64、ハンドボール+25、剣道+20、
フェンシング+15、ラグビー+12、
陸上+10、自転車+5、馬術+6、スケート+7
(74回から得点を減じた競技は17競技もある)

目標は達成されず

しかし
選手団の目標としている
天皇杯順位「東北1位」は、達成することができなかった

東北1:宮城 27位 886.5点
東北2:岩手 30位 847.5点
東北3:秋田 31位 840.5点

東北1位の未達成は、
最近の本大会開催回では74回に引き続き2大会連続である。

74回=①宮城②岩手③山形
73回=①岩手②宮城③山形
72回=①岩手②秋田③山形
71回=①岩手②宮城③山形

健闘したといえる

目標は連続で達成できなかったが、競技団体の感染症流行下での強化事業の工夫が、優勝2をはじめとする健闘につながっていると考えている。
また、
2巡目(1988年43回京都)以降、一度も入賞したことがない競技種別のうち、テニス少年女子、バドミントン成年男子、バレーボール少年男子がベスト16に進出するなど、全体の底上げも見られている。

選手・監督の努力、競技団体の環境整備などのおかげである。

今後は

とはいうものの、
目標が達成できなかったことは事実であり、これまで同様の考え方をしていては、宮城との差39点を詰めることは難しいと考える。
したがって、県体協選手強化委員会や県体協理事会などで、今後の方策を考えてゆかなければならない。

なお、現段階で、私が個人的に考えていることは、次のとおりである。

①目標達成のための方策
 71回2016年の岩手国体での成功体験で選手強化をしていないか点検し、現行の目標を達成するための方策を検討する必要がある。
 たとえば、選手のピークを、国体ではなく東北ブロック予選に合わせることを検討する、強化種別を絞ることを検討する…などが考えられる。

②二つのトピックに合わせた方策
 ここ数年で、岩手国体が終了したこと、新型感染症が発生したことという大きな二つの出来事があった。
 この二つのトピックによる選手強化事業の変化が必要であるが、十分とは言えず、従来からの脱却が図られていない状況が見受けられる。
 現状の選手強化費や感染症対策のもとでの強化活動について検討が加えられるべきである。