がんばろう!岩手のスポーツ

岩手スポーツ応援団長を勝手に名乗る平藤淳の個人的なブログです

勉強とスポーツ/発言の意味するところ/TICAD7�@

親の言うことを否定することは

「人としての親」を否定しているのではなく、

親が育った環境に「伝わっている考え方・あり方」を否定している…

ということに気がつきました。

いま大きな話題になっている学校の「部活動」についても、

「部活動の存在」を否定しているのではなく

これまでの部活動に「伝わっている考え方・あり方」に疑問が呈され、

良くしてゆこうとしているのだ…

という整理がついていないため、混乱が生じているようです。

***

昨日の岩手日報記事に

リオデジャネイロオリンピック難民選手団の旗手でもあった

南スーダン難民で、現在、ケニアのカクマ難民キャンプにいる

ローズ・ナティケ・ロコニエン さんが

一昨日・8月28日に

2011年の東日本大震災津波で大きな被害を受けた岩手県陸前高田市

高田第一中学校にいらっしゃって中学生と交流している記事が

岩手県の新聞・岩手日報に載っていました。

みんな楽しそうですし、

多くの人が希望や元気をブラッシュアップすることができたようです。

素晴らしいイベントですね。

***

実は私、前日8月27日に

横浜でローズさんのお話を聞いているのです。

27日の午前の東京での会議を終えて横浜にすっ飛んで行き、

第7回アフリカ開発会議TICAD7)の公式サイドイベントとして

AAR Japan 難民を助ける会→[Link] が主催した

難民×スポーツ ‐アフリカの難民キャンプの現場から‐

というテーマのセミナーに混ぜてもらったのです。

その記事が、jiji.comに

南スーダン難民女性、東京五輪目指す=TICAD開幕前日イベント

と題して記事になっていますので、お読みいただきたいのですが→[Link]、こういう文で結ばれています。

女性がスポーツ選手になることに父親は猛反対。

結婚させようとしたが「父にノーと言える力をスポーツがくれた。

父の言うことを聞いていたら今の私はない。

今では父も私を誇りに思ってくれている」と語った。

スポーツの役割を伝えることは「人権や平和の大切さを伝えることにつながる」と信じている。

このとおりなのですが、私は、会場で次のように聞きました。

 そもそも

  アフリカの人はスポーツをしない

 ましてや

  女性はスポーツをしない

 さらに

  難民はスポーツをしない

 このことは

  学校で勉強することにも共通している

 父はこの状況が当たり前と思っていて

  私に、すぐに結婚して家庭に入るように勧めた

 私は、父の考え方に逆らって

  学校に行きスポーツもした

 

 だって私たちは

  自分の国に帰って国を再建する力を持たなければならないから、

  スポーツで皆さんに平和を伝えなければならないから

  

 そしてうれしいことに

  父は、今では、私の考えに賛同している

***

新聞記事に、私が傍線をつけた部分があります。

ローズさんはこう言っているそうです。

「夢や目的を持つことが大切。

 勉強とスポーツのバランスをとりながら両方頑張って」

勉強とスポーツの両立…

私たちが使っているレベルの両立ではありません。

ローズさんたちにとっては

勉強もスポーツも、誰でもできるというものではないのです。

***

もう一度言いますが

ローズさんは

お父さんではなく、お父さんが教えられ伝えようとしている考え方を否定したのです。

たぶん

難民オリンピックチーム(ROT)としてオリンピックに出場する方々は

単に

難民キャンプにいる足の速い人…ではないのです。

平和のために

スポーツを通じて活動しようと考えている方々なのです。

素晴らしい!

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■ローズさんを呼んできたAAR Japan 難民を助ける会→[Link]

サイドイベント(難民×スポーツ)の概要→[Link]

■jiji.comの南スーダン難民女性、東京五輪目指す=TICAD開幕前日イベントという記事→[Link]

■高田一中のイベントを報じるNHK盛岡のテレビニュース

 (動画付き、下の画像をタップ)