今日は、午後から、
柳田国男の「遠野物語」の舞台である、岩手県遠野市に行ってきました。
午前中はどこにも動けない事情があり、余裕のない日程でしたが、強行です。
明日が最終日の「遠野 町家のひなまつり」を見に行きたかったのです。
くわしくは、この下線部をクリックしてご覧いただきたいのですが、
一昨年、花巻市大迫(おおはさま)で行われた、
宝物を見せてもらったり、地域の宝の高校生の説明を聞いたりして、とても面白かった記憶があるので、
今日も大いに期待して、行ってきました。
やっぱりすごいです。
伝統のある街に伝えられているおひな様は、どれを見ても物語がついていて、素晴らしいのです。
それだけではありません。
やっぱり、遠野にも
地域の宝である「子ども」がいたのです!
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「明けがらす」というお菓子で有名な『まつだ松林堂』というお店でも、
おひな様を公開しているという印の「のれん」がお店にかかっていましたので、入ってみると、
おひな様は2階にあるので、靴を脱いで2階に上がれと、お若い旦那さんに促されました。
少し躊躇しましたが、そのまま帰るわけにもゆかず…。
上がってみると、部屋の壁一面のひな人形と五月人形!
階段を上がって、
部屋に足を踏み入れた人は、残らず
(ひゃぁ!素晴らしい!)
と思わず叫んでしまいます。
お客さんは、
私たちを含めて7人、お店のお婆さんとその孫でしょう、小学生が脇に座っています。
お婆さんが、
今日は学校が休みだから「子ども語り部(かたりべ)」が、人形の説明をする…
とおっしゃいます。
(なるほど、良い取り組みだねぇ)
と、話を聞いてみてビックリ!
訛りのない、よどみない話しぶりで、内容もわかりやすい。
大人顔負けの解説です。解説が終わると、大拍手が沸き起こります。
説明の後に、お婆さんが、
彼は、この家の孫で、「語り部(歴史)」として認定されている
小学校4年生の松田吉平くんであることを、認定証を私たちに見せながら教えてくださいました。
本当に、素晴らしい制度を持っているなあ…と、調べてみると、
遠野では「遠野『語り部』1000人プロジェクト」という取り組みをしていました。
サイトには、こうあります。
遠野に今も息づく豊かで多様な文化は親から子へ、子から孫への≪語り≫によって受けつかれてきました。代々続く技術や職業について、伝統料理について、神楽やしし踊りなどの郷土券\について…遠野には昔話以外にもこだわりの≪語り≫ができる市民が大勢います。*****遠野「語り部」1000人プロジェクトは語り部のジャンルを「昔話」「歴史」「食」「郷土券\」「生業」の5つに広げ、そういった市民を新たな「語り部」として認定する取り組みです。
(この下線部クリックで、そのサイトに行けます。どうぞ、お読みください。)
素晴らしい取り組みです。
ひな人形という「もの」を伝承するだけではなく、
それにまつわる「ものがたり」を伝えて行く仕組みを、「語り部」制度は持っています。
そのうえ、
「町家のひなまつり」というイベントを通じて、その「ものがたり」を披露する機会も与えています。
みならわなければいけません。
おそるべし、子ども語り部。
それにしても、
昨日、記事にした
「いわて観光おもてなしマイスター」といい、今日の「子ども語り部」といい、
神さまが、私に、何かを伝えている…としか思えないのです。
さて、がんばってみるか。
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遠野には、本当に動くカッパがいた。
捕まえようと思ったが、
「カッパ捕獲許可証」を家に忘れてきたことに気がついた。
許可証なしで捕まえることは、厳しく禁止されている。
あきらめた。
駅前の食堂にいました。
カメラを向けると「チーズ」といわずに「キューリ」といいますよ。