さて、
今日の私は、
いったいどこに行って、
どなたとどなたに、
写真を一緒に撮らせていただいたのでしょうか。
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先週、職場で、雑誌類の回覧に混じって、
『アート@つちざわ まちかど美術館2011「まちはジャングル」』のチラシが回ってきました。
(そうだな、前から、花巻に合併した東和町で町じゅうを会場にして美術展をしていたな。
今週末は、
プロバスケットbjリーグ・岩手ビッグブルズの開幕戦もあるし、またいつかの機会だな。)
と、一応、裏面の日程を確認して、驚きました。
(ぜ、絶対に行く!)
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たぶん35年ほど前です。
私は友人たちと何人かで、大学の体育館の小フロアのギャラリーにいました。
正確な日時はおろか、何年生の時だったか、季節はいつだったかも思い出せません。
たぶん、ダンス専攻の学生から情報を得て行ったのだろうと、推測するしかありません。
スピーカーがあったかも知れません、ラジカセだったかも知れません。
(ぽぽぽぽ ぽぽ ぽ〜)
というあんばいの、不規則な機械音が流れていたように記憶しています。
ダンサーは1人だけ。
全裸といってもいい姿で、全身白塗りです。
ずいぶん長い時間、踊っていたように思います。それを、ずいぶん長い時間、観ていた記憶があります。
(これは、いったい、何なのだ!)
声も出せない衝撃を覚えた記憶があります。
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チラシの裏面に次のプログラムを発見したのです。
田中 泯「場踊り」 10月8日(土) 13:00〜 場所:萬鉄五郎記念美術館前庭
35年前にとんでもない衝撃を覚えたダンサーが、東和の土澤で踊るのだそうです。
行かないわけには行きません。ご存知の方はご存知だろうとは思いますが、こんな人です。
最近、田中さんは大河ドラマをはじめとするテレビドラマに出演しています。
(もしかして、田中さんが「変化」して、あの踊りはもはや見られなくなっていたらどうしよう。)
という失礼な気持ちと
(私があの踊りを見てももはや衝撃を感じないように「変化」してしまっているかもしれない。)
というおそれを持って行ってきました。
35年前と違って、田中さんは服を着ていましたし、街の中を「踊り転がり」ながら大きく移動しましたが、
やっぱり、あの衝撃を今日も味わうことができました。
田中さんの「場踊り」は
21日(金)にも、12:00(旧県交通バス修理工場)と16:20(JR釜石線晴山駅前)の2回行われます。
ご覧になってはいかがでしょうか。というよりも、見ないとわかりません。
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おまけ。
田中泯さんの初のエッセイ集「僕はずっと裸だった 前衛ダンサーの身体論」が刊行されました。
これから読みます。
本のオビにはこの文章がありました。
私が産まれた、立った、その時点にこだわり、
とどまることは
「成長」と称べないものらしい。
「私」とは別の生命の蠢きが、
身体の中に棲んでいる。
無意識のうちに
私の少年期は、
このことに魅かれて
時が流れていったいったように思うのです。
つまり、
成長を人生の目的としないオトナ、
もっとカラダに成るヒト。
他者から名づけられない人
になりたかったのかも知れない。
…本書110「もっとカラダに成る」より