がんばろう!岩手のスポーツ

岩手スポーツ応援団長を勝手に名乗る平藤淳の個人的なブログです

気が付かなかった視点/北上翔南高校鬼剣舞部

昨日、5月9日の岩手県の新聞・岩手日報に 「北上翔南高鬼剣舞部に栄誉   地域伝統券\奨励賞  継承への貢献、実績評価」 という見出しの記事が載っていました。 かいつまむとこういうことです。 ◇地域伝統券\活用センターが[Link] ◇令和3年度の地域伝統券\奨励賞に ◇北上翔南高校(岩手県北上市)鬼剣舞部を選んだ[Link] ◇この奨励賞は  「日ごろから地域に伝わる伝統券\の技を継承するため  努力を重ねている個人や団体の発掘、激励」のための賞で ◇「地元を代表する郷土券\の技術と文化を伝承し、  全国高校総合文化祭で最優秀賞を受けた(注:2012年)実績も  評価された」とありました。 部員、指導者の皆さん、 ご家族、地域の方々をはじめとする関係者の皆様、 おめでとうございました。 ■有名な鬼剣舞 北上翔南高校の鬼剣舞部は、全国的にも有名です。 郷土券\分野の出版物、ニュースなどだけではなく なんと スポーツ雑誌の 岩手スポーツマガジン「スタンダード」でも特集が組まれ[Link]、 YouTubeのスタンダードチャンネルでも動画で紹介されている[Link] 状況で、 岩手県では知らない人はいないのではないか…と思われるほどの実力と歴史を有する高校郷土券\部です。 正直に申し上げれば、 雑誌やテレビなどでかいま見る部員の皆さんのがんばりを見れば、当然の受賞だと思ったのです。 ■記事を見てびっくり ところが、 新聞記事を読み進んでゆくとこういう記述があったのです。
(略)これまで述べ350人以上の担い手を育て、うち約50人が卒業時点で各地域の鬼剣舞保存会に在籍するなど、地域の伝統文化継承に貢献している(以下略、強調は平藤)
地域の保存会で活動する人の数…に衝撃を受けました。 多いとか、少ないとか、そういう話ではなく、 「その数に注目する」ということについて。 高校で郷土券\に取り組んだ人が、活動の場所を地域の保存会に移して、郷土券\を伝え続ける人が何人出たか…平たく言えば「歩留まり」でしょう。 スポーツでは、あまり見かけない評価基準です。 大会でどこまで行ったか、代表チームなどに選ばれたか、 そして、 プロや企業チームや強豪大学に進んだか…という観点で 素晴らしいアスリートがこんなにいるんだなどと自慢するのですが、 地元のチームでプレーを続けたり、 地元でチーム運営や指導に携わったりする人が、 どれだけいるのか、 どれだけ育成したのか、という自慢ばなしを聞くことはありません。 なんだか、 大切なことを忘れているような気がしたのです。 ■報じられなければ知らなかったこと そして、新聞記事に、この記載がなかったならば、 過去のがんばりとその成果という観点で 「当然の受賞」としか捉えなかったでしょう。 高校卒業の先までをも評価の対象としているのだ、 一生を見とおしているのだ、という観点が大切なことに気づかず、 過去・現在の実績は見るが、未来の活躍を評価しないままで、 今までどおりに自慢したり残念がったりしたに違いないのです。 大切なことを新聞に教えてもらいました。 伝える、ということはこういうことなんだなと、感心しています。 *** ■「新しい」ことをする第一歩は、「新しい」ことに気が付かなくちゃいけない…ことを忘れないために 2020年6月に、私が勤めている公益財団法人岩手県体育協会の定時評議員会で 「団結・結束 スポーツいわて」宣言が採択されました。 キーフレーズは
今、再びスポーツを通して団結・結束する時です。新型コロナウイルス感染 症を克服すべく、社会全体が前進しようとするにあたり、スポーツは人々の心 を癒し、人々に勇気を与える大きな力を持っています。 「新しい生活様式」のもと、新しいスポーツの在り方を新たな発想で創造していきましょう
下の画像をタップすると宣言の全文が読めますのです、どうぞお読み返しください。