大人のと中高生の思いの違い/スポーツ大会の中止報道
【私のnote記事↓のまる写し】
https://note.com/hirafujijun/n/ncfcd427758c8
大人のと中高生の思いの違い/スポーツ大会の中止報道
■とうとう全国高校野球選手権も
昨日・5月20日、この8月に甲子園球場で開催予定だった、第102回全国高等学校野球選手権大会の中止が発表されました。
全国中学校体育大会、全国高等学校総合体育大会・全国高等学校定時制通信制体育大会がすでに中止を決めており、今夏の中学校・高校の部活動の全国大会は、すべてが行われなくなりました。
■そんな朝こういうTwitterが
そんな今朝、スポーツジャーナリスト・谷口輝世子さんがこういうツイートを載せていました。
(野球部に限らず、他の運動部、コンクール中止の文化部活動の生徒のなかには、ほっとしたと心のなかで思っている人もいるかもしれない。そういう声をメディアは拾えない。とても悔しい人ばかりなのに、自分は、ほっとしていて…とか罪悪感を感じることのないように。老婆心より)
https://twitter.com/zankatei/status/1263115203031506944?s=20
マスコミやSNSの論調は、残念・かわいそう・悔しい・不安・危機…というものがほとんどで、「とても悔しい人ばかりなのに、自分は、ほっとしていて」という人が「罪悪感」を感じがちになるのは理解できます。
■こんな統計を思い出したのです
岩手県が行った「平成30年度青少年の健全育成に関する意識調査」の調査報告があります。
https://www.pref.iwate.jp/kurashikankyou/seishounendanjo/seishounen/1019859.html
その中に、保護者の報告書があって
�@中学生・高校生の子どもに何か相談を受けたことがあるか(ある…75.2%)�Aその内容は何か(複数回答)という問いがあり、その回答グラフのわきに、「中高生が悩んでいると回答した項目(複数回答)」のグラフが並んでいました。
7割近い親が部活動・サークル活動のことを相談されたと回答しており、もっとも割合が高いのです。
しかし、中高生で「部活動」に悩みを持っていると答えた生徒は2割に満たず、順番も5番目でした。
■なんだろう、この違いは
この違いは、いったい何だろう…と思ったのです。原因は、私にはよくわかりませんが、大人から見た中高生と、中高生が見た自分の間には、大きな隔たりがあるような気がします。大人は中高生に「おまけ」をつけてみてしまいがち。マスコミが報道する「気持ち」、ネットが後押しする「怒り」、身近な人が見せる「落胆」…。だから、違いが生じるのではないかと思います。
■ツイート数が起こしたうねり
「検察庁法改正案に抗議します」というハッシュタグがついたTwitter記事が大きなうねりとなって、国会を動かしたという話題がありました。
毎日新聞には、記事は473万件あまり、関わったアカウントは58万アカウントだったという、東京大学大学院の鳥海不二夫先生のデータを基にした記事が載っています。
473万件あまり、58万アカウント…岩手県に住んでいる私にとっては、想像を絶する数。日本中が行動したんだ!という見方をしてしまいます。
https://mainichi.jp/articles/20200515/k00/00m/040/256000c
■でも9割は動かず
とろでTwitterのアカウント数は日本にどのぐらいあるの…と調べてみると「4,500万」という数字が出てきました。ハッシュタグをつけた59万アカウントが、全4500万アカウントに占める割合は、1.3%だけ。
Twitterのアカウントを持っているのに、検察庁法のハッシュタグをつけないで投稿していて、なんとなく気まずい思いでいた私は、数のうえでは多数派だったのです。ハッシュタグがついたツイートがどんどん増えて国会を動かした…という情報しかなくて「思い込んで」いたのです。
■拾われない声を拾う
親と中高生の思いの違いもそのようなことが原因になっているのでしょう。谷口さんが書いた「そういう声をメディアは拾えない」の「メディア」は、身近な大人どおし、さらには親自身も含んでいると、私は、考えます。大人が冷静に判断しないと、子どもたちに良いことを提供することはできません。
あそこではこうするそうだ、あっちではこんな形だ、急げ急げ…そんな話を聞きながらも、拾われていない声を広いながら、あわてずに、冷静に行くことにします。