昨日・5月19日の、私のnote記事の丸写しです。
元の記事は→Link
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■第72回岩手県高等学校総合体育大会は中止
令和2年度(2020年)の岩手県高等学校総合体育大会は、新型コロナウイルス感染拡大防止のために、中止となりました。
この大会には「総合開会式」があり、岩手県高等学校体育連盟(県高体連)加盟の全校が「応援団」を参加させ、一万人を超える高校生がスタンドで「応援合戦」繰り広げます。しかし、大会がないのですから、今日5月19日に予定されていた第72回の総合開会式も、当然、中止となりました。
■総合開会式は揺れていた
この総合開会式は、その存廃を巡って検討が加えられました。2017年4月に、県高体連が総合開会式廃止を打ち出したのです。私は「岩手県高等学校体育連盟の案に賛成」でした。理由は「70年間続いてきた行事を見直そうとする姿勢を尊重したい」「運営実態、参加実態から、生徒・教員職員の負担が大きすぎる」の二点。
その後、さまざまな意見が飛び交い、検討に検討が重ねられ、規模を縮小して総合開会式を継続する方針が、2019年2月に示されました。
でも、継続を決めた後の初開催予定の昨年は雨、今年は新型コロナウイルスで規模縮小の総合開会式は行われていません。
■「岩手県における部活動の在り方に関する方針」の改定
岩手県教育委員会は、国の運動部活動改革のためのガイドラインを受けて、2018年3月に「岩手県における部活動の在り方に関する方針」(部活動方針)を出しました。その後、国が文化部活動のガイドラインを出したことに呼応し、2019年8月に部活動方針を改定しています。
https://www.pref.iwate.jp/kyouikubunka/sports/taiiku/1007339/1007345.html
改定の特徴の一つは「 部活動は、生徒の自主的・自発的な参加により行われるものであり、参加を義務付けたり、活動を強制したりしないよう、留意すること。 」という文が付け加えられたことです。部活動加入率が日本で上位にある岩手県で、部活動はしなくてもいいよ、という項目が入ったのですから大変なことです。
■部活動方針の改定と総合開会式
さて、雨で中止になった2019年5月の総合開会式は、改定前の部活動方針の時期でしたが、今年の総合開会式前には、部活動方針は改定になっています。部活動はしなくてもいいよ、という方針のもとに行われている部活動の大会の開会式です。
もちろん、市町村教育委員会や県立学校の校長がそれぞれの「方針」を定めて部活動が行われるもので、まだまだ、部活動方針が学校に実装されているとはいいがたい実態もあることは知っています。でも、総合開会式はもう一度検討しなおされるべきものだと考えます。
総合開会式の「応援団」は、たいがいの学校では1年生全員で編成しています。たぶん学校行事の扱いです。
しなくてもよい部活動だけど、大会の総合開会式には全員が参加しないといけない…という状態です。このままでよいとしても、いけないとしても、部活動方針改定にあわせて、もう一度検討されなければならない大切なことがらだと、私は考えます。
■おまけ
私は高校生は部活動をすべきで試合も行われるべきだ(でも、他の活動をしたい人はそちらを選んでもいいのだ)と考えていますが、総合開会式は、もはや不要だと考えています。
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