がんばろう!岩手のスポーツ

岩手スポーツ応援団長を勝手に名乗る平藤淳の個人的なブログです

みんないっしょに/幼稚園のハサミと野球場

幼稚園の「祖父母の日」に行ってきました。
幼稚園に立ち入るのは、30年ぶりぐらいになるでしょうか、ドキドキするのでした。
でも、
たくさんのアクティビティが準備されていて、じいちゃん、ばあちゃんも、じいばあと一緒の園児も、そうでない園児も、全員が楽しめるように工夫されていました。
素晴らしい。

アクティビティの一つ「着せ替え人形」の写真です。
クマさんやお洋服が印刷された紙をハサミで切り抜いて、遊ぶもの。

ハサミの入れ物が、二つありました。
先生は、箱に入れられずに放置してあるハサミを、確認しながら右と左に分けて入れています。

ハサミをよく見ると右の箱のものにはシールが貼られています。
手にとってみると「左手用」。
ああ、そうか!と納得です。

素敵だと思いました。

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さて、本題。

今年オープンした、岩手県最大の野球場「きたぎんボールパークには、
内野席バックネット裏・一塁側・三塁側、さらに外野席を合わせると、
100席の車いすのままで観覧できる席があります。( ← Link )
よく配慮された施設で、自慢の野球場なのです。

と思っていたのですが、
幼稚園のハサミを見て、思い当たることがあったのです。

左手用のハサミがあることに驚いたこともありますが、
右手用のハサミを使う人も、左手用を使う人も、一緒に楽しむことができるようにしてあることに、感心したのです。
左手用のハサミを使う人は、こっちのテーブル…ではないのです。

野球場の写真を見てください。
車いすで観覧できる席は「固まり」になっています。
内野の席は2〜3席の固まりです。車いすが2〜3台と一緒にきた方がそれぞれ1人、観覧できるようです。
ちょうど写真右下(図面では「R1」の車いすエリア)に、車いすに座っている人と、しゃがんでいる人が見えますね。R1には、この組み合わせで6人が入れます。

ということは、
車いすユーザーが1人いる5人のグループは、車いすエリアに2人と一般席に3人に分かれ観戦しなければなりません。

幼稚園では、ハサミが右手用であろうが左手用であろうが、みんな一緒に着せ替え人形遊びができるのに、
野球場では、車いすユーザーは、同様にベビーカーユーザーも、3人以上のグループでは、みんな一緒に観戦できないのです。

***

車いすユーザーが100人も入場できるこんな素晴らしい施設は、岩手県にはありません。
なにしろ、
1967年にできて、今でも使われている岩手県営体育館では、車いすのままでは、観客席から観覧できない状況(→ Link )です。
本当に、ありがたいと思っていますが、
車いすのままで観戦できる場所を「固まり」にしなければ、家族やグループ全員で、もっともっと楽しく観戦できるのだろうなと思っています。

次は、お願いしますね。