がんばろう!岩手のスポーツ

岩手スポーツ応援団長を勝手に名乗る平藤淳の個人的なブログです

おそるべしゲームのデザイン/やめさせる工夫

Learn from design of screen games. For the player,by the player,of the player. ゲーム業界は、 ゲームをしてもらうために、自分たちで工夫をこらしている。 スポーツ界は、 体力や運動時間の減少などの原因を、「スクリーン」など他からの影響としてとらえている。 このままいったら、スクリーン優位の状況になるだろう。 それでいいのか。 *** ゲーム機やスマートフォンなどスクリーン上で行われるゲームの 「体験デザインは」こんな風になっているんだそうです。 (玉樹真一郎、「ついやってしまう」体験のつくりかた 人を動かす「直感・驚き・物語」のしくみ、2019、ダイヤモンド社) おどろきました。 *** 先月、スポーツ庁から「令和元年度全国体力・運動能力、運動習慣等調査結果」が発表され その「調査結果のャCント」も公表されています 調査結果の概要としてこうあります。 1 児童生徒の体力の状況  (1) 体力合計点の状況   平成20年度の調査開始以降の推移をみると、   令和元年度は小・中学生の男女ともに低下した。   小・中学生ともに、   女子よりも男子が大きく低下しており、   特に、小学生男子は過去最低の数値であった。 そして、その体力低下の主な背景として 次の四点があげられていて スポーツ庁の鈴木長官は
結果を重く受け止めている。 ラグビーワールドカップ東京オリンピックパラリンピックなどスポーツに関心が高まっている中で大変残念だ。 これまでの取り組みを総点検し、早急に対策を練って盛り返していきたい
と述べたという報道があります。(NHK) *** さて、スクリーンタイム。 今日の本題です。 任天堂で、全世界で1億台を売り上げたという「Wii」の企画担当として、そのすべてに関わり「Wiiエバンジェリスト(伝道師)」と呼ばれた 玉樹真一郎さんの 「ついやってしまう」体験のつくりかた 人を動かす「直感・驚き・物語」のしくみ という本を、つい買ってしまって、つい読んでしまったのです。 (こんな仕鰍ッがあったのか!  子どもたちがスクリーンに向かうはずだ!  「それしかなかった頃」のままではいけない!) *** こうでした。 ■ゲームの意義はどこにあるのか プレイヤー自身が成長することこそがゲームの意義
第3章 物語のデザイン プレイヤー自身が成長することこそがゲームの意義 (略)たとえゲームの中の主人公がどれだけ成長しようが、意味がないのです。プレイヤーが成長することこそ、ゲームの意味であり、意義なのですから。 (略) そもそもゲームのデザイナーは、物語だけでプレイヤーを感動させようとはしていない場合がほとんどです。実のところ、ゲームの中で展開される架空の物語は、あくまでプレイヤーが成長する体験をデザインするための手段にすぎません。
■ユーザにとって最も大切なものは ユーザにとって大切なのは、プロダクトではなくユーザ自身の人生
巻末1 「体験のつくりかた」の使いかた(実践編) 応用4 設計する/プロダクトデザイン (略)もうひとつ、開発者がつい陥ってしまう心理をあげます。プロダクトへの思い入れが過ぎて「このプロダクトを、延々と使ってほしい」と願ってしまう心理です。 (略) ユーザにとって大切なのは、プロダクトではなくユーザ自身の人生です。ユーザの人生こそが主役であって、プロダクトはあくまでも主役を引き立てる脇役であるべきです。 (略) ここで必要となるのは、驚きのデザインの原理や効果を理解したうえで、あえて体験を止めさせる体験デザインです。 (略) 忙しい日常の中で、長時間利用させること自体が土台無理な話になり、スキマの時間で十分満足に至れる体験が逆に求められるようになりました。だからこそ、とくにスマートフォンのアプリケーションやゲーム、サービス設計の分野において、体験を止めさせるデザインが求められています。 (玉樹真一郎、「ついやってしまう」体験のつくりかた 人を動かす「直感・驚き・物語」のしくみ、2019、ダイヤモンド社→[Link])
ほかにも、 選択・意思決定をさせることが、プレイヤーの成長をもたらすなど、 ゲームづくりから学ぶことはたくさんあります。 どうも、 スポーツの「つくり方」がマンネリ化しているような気がしてならないのです。 望ましくない指導や活動などのネガティブなことがらへの対応を一刻も早く終えて、 次の段階、 皆さんがスポーツに来てそして継続するための行動を行わなければなりません。 たとえば ゲームに倣って プレイヤーの成長のために 選択・意思決定をふんだんに行わせ、 プレイヤーの人生を豊かにするためのスポーツの設計でしょうか。 がんばりますよ、がんばりましょうね! *** なんだか、このスライドが思い起こされたので、つけておきます。