がんばろう!岩手のスポーツ

岩手スポーツ応援団長を勝手に名乗る平藤淳の個人的なブログです

部活動/働き方とアイデンティティ

Two reforms.

Work style and school club activities.

今朝、

12月31日の新聞広告には驚きました。

ラーメンチェーンの幸楽苑が出した全面広告「0億円事件。」→Link

かいつまむと、

■明日、1月1日は、今年の元旦同様、従業員がお正月を家族と過ごせるように全店舗を休業にする。

■サービス業は「みんなが休む日に働く仕事」ではない。サービス業の人だって「みんな」のうちの一人だ。

■今年のお正月の休業で、売り上げは2億円減った。「2億円事件」だった。来年、休んでも売り上げがさらに減ることはない。だから、「0億円事件」!

いわゆる、働き方改革

なるほどね、と思います。

こういう文もありました。

事実、みんなが休む日に働いて売上げを増やすうちに競争が加速し、年中無休や24時間営業が当たり前になってしまったのです。

(ああ、部活動改革でも同じ話がされているなあ)

***

こういう文を読みました。

先日、ワークショップで出逢った女性は、ずっとNHKに勤めていて、だんなさんの親の介護のために会社を辞めたという。自分で納得して辞めた。介護と家事の生活はやりがいもある。それでも、日々、自分が透明になっていく、この感じをなんと表現したらいいのかと訴えていた。

以前、ワークショップで出逢った男性は、あと10ヶ月で定年退職、カウントダウンだと言った。ずっと経理畑で生きてきて。会社人生で最大の星は、先輩がミスしていて、払い過ぎていた税金を見つけて取り戻したことだと言った。会社のために5、6千万のお金を取り返したと、そう言ったとき、場内から拍手がまき起こった。

しかし、あと、2年で定年というときに、まったく経理と連続性のない、お客さま相談室に配属になったという。

企業の、人事異動の、いくつかの軸の中に、「効率」とならんで、「アイデンティティ」という項目があったなら、定年まぎわに、まったく連続性のない配属をするだろうか?

山田ズーニーアイデンティティを考える」、おとなの進路教室。、2012、河出書房新社Link

どうでしょう、

部活動改革が進まない一つの要因に、

アイデンティティの組み換え」に対する恐れがあるのではないかと、

私は、考えています。

いままで、一生懸命に部活動に取り組んできた生徒、

これからも、部活動を中心に生きて行きたい生徒、

そして、

いままで、一生懸命に部活動に関わってきた教員、指導者、

これからも、部活動を中心に生きて行きたい教員、指導者…

このような人たちが

自分のアイデンティティ変換を求められているように感じて、恐れ、

親御さんが、

自分の子どものアイデンティティ変換を心配しているから

今のまま…で押し通そうとするのではないかと。

***

働き方改革は、とても大切です。

同一の軸ではないのですが、

アイデンティティの尊重も、とても大切です。

部活動改革は

生徒にも、教員にも、全員に画一的な活動を求めるものではなく、

それぞれが

「やりたいことが、自由にやれる」ことを目指しています。

その考え方は

「したいことができる部活動」という記事にまとめてあります。

この下線部をタップしてお読みください。

明日からは、

だれもが、

安心して、ワクワクしながら改革に向かう年にしてゆかなければならないな、と考えた、

晦日の新聞広告でした。

本年も、ありがとうございました。

来年も、よろしくお願いいたします。

***

追記

盛岡市の「さわや書店」にいた、長江貴士さんが、

同じようなことを

『「生きがい」と「ブラック労働」の割り切れない関係』という記事にしていることを発見しました。

こちらの方が、断然、読みやすいので

この下線部をタップして読んでみてください。