The second half.
Contents of my presentation about Bukatsudo(school club activity).
日経ビジネスのネット版に
『元アルペン代表・皆川氏 「スキー界の国技館」構想を語る』というインタビュー記事がありました。
読んでみて驚いたのです。
‐連盟の役員に加わってから、収益性を追求すべく大ナタを振るっていますね。モデルとしているスポーツ団体はありますか。相撲協会は、力士同士の暴力など問題を抱えている団体というイメージを、私は、持っていました。皆川賢太郎氏(以下、皆川):日本相撲協会です。相撲という1つの競技と、限られた興行数の中できっちりと収益モデルを確立しています。
全日本スキー連盟もスキーやスノーボードといった雪にまつわる競技に限られるなど共通点は多いと思っています。
(記事全文は→[この下線部をタップ])
そして、
その観点からの評価しかしていませんでした。
スポーツ団体の見方が一面的であるのです。
しかし、
皆川賢太郎さんは「収益モデル」をきちんとつくりあげているという面から
日本相撲協会をモデルとしているとおっしゃっています。
私の持っていない視点をお持ちで、私にとってとても参考になるご意見を述べられています。
じっくり考えてみたいと思います。
私の考えも変わるでしょう。
***
さて、
4月15日付けの記事で「前編」として
『部活&スポーツクラブ応援フォーラム』で私が行った
『「部活動の方針・ガイドライン」の読み解きをしましょう』というプレゼンテーションの
おおよその内容の半分をご報告しておりましたが、
今日はその続き。後編です。
■前編は、[この下線部をタップ]してお読みください。
その前に、
岩手県胆江地域の情報を扱う地方紙・胆江日日新聞が
フォーラムを今日の記事にしてくださいましたので、ご覧ください。
[この下線部]をタップするか、下の画像をタップすると記事が読めます。
***
前編では
スポーツ庁が平成30年12月に公表した「平成30年度全国体力・運動能力、運動習慣等調査結果」から
岩手県の中学2年生の部活動に関する状況を説明したことをお知らせしました。
かいつまむとこういうことです。
■部活動に所属している生徒の率は
男女とも岩手県が日本一高いのです
■部活動で活動している時間は
男子が全国43番目に長く、女子は44番目、つまり全国的には短いほうです
***
ここからがテーマどおりの内容
「部活動の方針・ガイドラインを読み解く…になります。
内容を比較する方針・ガイドラインは、
国のものが
運動部活動と文化部活動のガイドラインの二つ
県のものは
運動部と文化部が一緒になった部活動の方針一つ
会場だった町の
部活動の方針(運動部・文化部の両方を含む)は
手元にプリントアウトがあるものの、ほかの方が読むことができないので、
名前をお知らせするのみ
会場町の中学校・金ヶ崎中学校の
部活動方針(これも運動部・文化部が一緒)が一つ
の4本です。
・金ヶ崎中学校の方針→[リンク]
***
そして
方針・ガイドラインが策定された時間的な関係などもお知らせしました。
大雑把にいえば次のような策定順序です。
�@国の運動部活動のガイドライン
�A岩手県の部活動の方針
�B国の文化部活動のガイドライン
�C金ヶ崎町の部活動の方針
�D金ヶ崎中学校の部活動の方針
さらに、
方針・ガイドラインの前にも
児童生徒の健康、指導者の資質向上、教職員の労働環境の三つの観点から
複数の通知・ガイドラインがだされていること、
そして
実は今、岩手県の方針が改定作業に入っていることもお知らせしました。
国の文化部活動のガイドラインの内容を見ての改定作業です。
***
国や県の方針・ガイドラインはネット上で公開されていますので
どなたでも見ることができますが、
中学校の方針は、どうやら保護者へのプリントとなっているようで
子どもが中学校に通っていないと目にすることはありません。
そんことはないだろう…と
私が卒業した高校、妻が卒業した高校、子どもたちが卒業した高校、
私が卒業した中学校、妻と子どもたちが卒業した中学校 のサイトを調べましたが、
どの学校のサイトでも
部活動の方針を見つけることはできませんでした。
しかし、金ヶ崎町立金ヶ崎中学校のサイトには
ちゃんと、学校の方針とすべての運動部・文化部の活動目標、活動時間、年間計画がアップされていたのです。
もしかすると、Webで見られるようになっているのは、県内唯一かもしれません。
素晴らしい!
ということで、
その方針をご紹介しました。
詳しくは、この下線部をタップして金ヶ崎中学校のサイトへどうぞ。
***
さていよいよ、方針・ガイドラインの比較です。
やっぱり今日も、力尽きそうです。
前編・後編ではなく、上・中・下としておけばよかったなぁ…と反省していますが、
がんばります。
当日は時間の関係でサラリと進めてしまったのですが
比較をしてみて
忘れてはいけないことが、大きく二つあるのです。
■だれのため、なんのため が薄れてゆく
国→県→学校 と生徒に近づいてゆくにつれ
国でいえば「前文・策定にあたって」「策定の趣氏vなどという、
「哲学」の記載が少なくなってゆくのです。
学校から保護者にわたるプリントには
方針策定の目的が何行か書いてあるだけだろうと推測します。
あんなに素晴らしい金ヶ崎中学校の方針でも、
「部活動の目的」は書いているものの
「策定の趣氏vまでは載せていません。
当然だと思います。
国の二つのガイドライン、県の方針、町の方針を
すべて参考資料としてつけるわけにもゆかないでしょう。
学校レベルではこうならざるを得ません。
ですから、
だれのため、なんのための部活動改革なのかを伝えつづける「語り部」が必要だと考えます。
■新しい表現が追加されている
国の文化部活動のガイドラインには
運動部活動のガイドラインになかった新しい文章表現があります。
・各学校においては、生徒の自主性・自発性を尊重し、部活動への参加を義務付けたり活動を強制したりすることの無いよう、留意すること。いかがでしょうか。・文化活動の指導者は(略)過度の練習が生徒の心身に負担を与え、文化部活動以外の様々な活動に参加する機会を奪うこと等を正しく理解するとともに、
9か月後にできた文化部活動ガイドラインに書き込まれたということは、
国が運動部・文化部を問わずに課題として認識しているということでしょう。
そして
書かないと解決できない課題があるとも考えているはずです。
幸い、
岩手県では方針の見直しに入っています。
いち早く
運動部と文化部を一緒にした方針を作ってもらっていてよかったなあ、
そうでなければ、見直しの機会もなかったんだろうなあ…と、感じています。
皆さんも、
中学生も高校生もいないから関係ないもぉ〜ん、なんて言わないで
私たちが生きてゆく先を作ってゆく人たちを
どう育ててゆけばいいのかということを考えなければなりませんよ。
***
まとめです。
が、
時間切れで、当日のプレゼン中には触れることができませんでした。
でも、
パネルディスカッションではパネラーの立場で述べることができましたので、
ここにお示しします。
なお、
当日の投影資料は、この下線部をタップすると、ダウンロードできるようにしています(pdf形式)。
時間の都合さえつけば、どこにでも行ってお話をします。
目的は
素晴らしい価値をもっているスポーツを、今後も持続して発展させるため。
どうぞ、お声かけください。
***
皆川賢太郎さんのお話にもどります。
部活動がどうあるべきか…ということについては
百人百様の考え方があると思います。
14日の会場もそうでしたが、人が少ないのです。
なぜ、
部活動研修者として日本でトップレベルの
中澤篤史先生のお話を聞きに来て考えようとしないのか。
なぜ、
ほかの人の考え方を聞いて、自分の考えを検証しよう、修正しよう、進化させようとしないのか。
私が日本相撲協会に良い印象を持っていなかったことを
皆川さんが気付かせてくれたように、
何かがきっかけで何かに気がつくことがあるはずです。
自分の考えには偏りがあるだろうと考えながら生きたほうが良いですよね。
学ぶことをやめたとき、教えることもやめなければならない。
(元サッカーフランス代表監督 ロジェ・ルメール)