がんばろう!岩手のスポーツ

岩手スポーツ応援団長を勝手に名乗る平藤淳の個人的なブログです

ひとりでは多すぎる

昨日の展覧会で気がついたことです。

"One is too many"

At Iwate Advertisement Exhibition.

昨日、

アイーナ(いわて県民情報交流センター)に行ってきました。

第50回岩手広告賞・広告美術展の盛岡展を見に行ってきたのです。

ここ何年も、

ずっと奥のほうにある高校生の作品(写真:右側の二枚)の場所に

一目散に進んでいって、

知っている名前の高校生の作品をながめては感心する…ということをしていました。

でも

私が高校に勤めていたのは2017年の3月までですから

知っている人、この3月にもう卒業しています。

果たして、

昨日もたくさんの作品の中で、知った名前はたった一人。

(そうか…もう来年から来なくてもいいかな。)

でも、

せっかく来たからと、もう一度一周することにしました。

すると、

素晴らしい作品だらけであることに気がついたのです。

水中のヒロノジン ャXター

新聞広告の雨ニモマケズ

そして、これまで

知っている高校生の作品を見るために展覧会に足を運んでいて

他の作品をしっかり見ていなかったことにも、気がついたのです。

もったいないことをしていました。

***

こういう文章を思い出しました。

こういう考え、着想を持つと、どうしても、独善的になるものらしい。ほかの考えはすべてダメなもの、間違っていると感じられてくる。自信をもつというのは、行きすぎれば、やはり危険である。ひとつだけを信じ込むと、ほかのものが見えなくなってしまう。

アメリカの女流作家、ウィラ・キャザーが

「ひとりでは多すぎる。ひとりでは、すべてを奪ってしまう」

ということを書いている。ここの「ひとり」とは恋人のこと。相手がひとりしかいないと、ほかが見えなくなって、すべての秩序を崩してしまう、というのである。

着想、思考についても、ほぼ、同じことが言える。

「ひとつだけでは、多すぎる。

 ひとつでは、すべてを奪ってしまう」。

外山滋比古,思考の整理学(カクテル),ちくま文庫,1986)

 ※参考:Willa Cather "One is too many"

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自分の知っている人、

自分の行っていること、

自分の信じていること、

自分が経験したこと…

それだけがすべてだと考えて行動すると

すべてを失ってしまうことになっちゃうよな…としみじみと感じた

広告美術展でした。