12月23日の日曜日は天皇誕生日でもありました。
来年は譲位があり、年号も変わります。
この30年で、さまざまなことに変化がありました。
特に今年は
スポーツや部活動に大きな動きのあった年で
「このままでよいのか、このタイミングを逃してよいのか」という気持ちでいっぱいの年でした。
23日に
岩手県体育協会が主催する
「加盟団体組織マネジメント支援事業全体研修会」を行いました。
「目的」を抜粋するとこうです。
�@競技団体の組織力を高めることにより、「希望郷いわて国体」で狽チた各競技団体の競技力の維持・向上を図る。講師は、筑波大学教授の山口香先生。�A競技団体(加盟団体)組織運営に必要な「スポーツ・インテグリティ」について理解を深め、アスリートや指導者への教育・研修の強化を図る。
演題は「スポーツ界の旧体質からの脱却」
そのご講演の前の開講式で、10分ほど時間をいただいて
私が
「このままでよいのか、このタイミングを逃してよいのか」について、前座でお話ししました。
わすれそうですので、ここに書いておきます。
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競技団体組織マネジメント支援事業全体研修会 開講式資料
(公財)岩手県体育協会 副会長兼理事長 平藤淳
岩手の競技スポーツは、
2016年の希望郷いわて国体・希望郷いわて大会を成功させ、
大リーグの大谷翔平選手(花巻東高校卒、エンジェルス、アメリカンリーグ新人王)、
スキージャンプの小林陵侑選手(いわてスーパーキッズ修了生、盛岡中央高校卒、土屋ホーム、今季WC4勝)、
スノーボードビッグエア・スロープスタイルの岩渕麗楽選手(一関学院高校2年、バートン、今季WC2勝)などを生みだし、
今年の国民体育大会でも、昨年を上回る14の優勝を獲得した。
大リーガーもワールドカップ優勝者もいなかったし、国民体育大会での優勝は4つだけだった。
この成果は、あの大災害からの競技スポーツの復興が果たされた証拠ではないのか。
岩手のスポーツは、このままでも大丈夫なのではないか、なぜ、変わらなければいけないのか…
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しかし、
私たちが、これまで見てきたのは「A ゲーム(コートの中)」だけではないのか。
そして、これからも「A」だけを見てゆくマインドセットを持ち続けるのではないか。
日本全体を見ると、
さまざまな問題が生じている。
指導者・選手だけではなく、組織そのものの運営・ガバナンスに関する問題も多い。
そして、
日本スポーツ協会(JSPO)やスポーツ庁からの提言は、
指導者に向けたものから組織に向けたものに変化してきている。
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2011年の大災害で
岩手のスポーツは「大怪我」をした。しかし、皆さんの力で立ち直りつつある。
でも、
もしかすると1970年の第25回岩手国体からのおよそ50年間で、
気がつかないうちに「生活習慣病」にかかっているのかもしれない。
2020年は岩手国体から50年。
この節目に、組織を見る目、スポーツ組織を正しく運営する力を身につけたい。
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さまざま述べたが、
私たちが考える「組織マネジメントの向上」は
不祥事をなくす、つまり、マイナスをゼロに戻すという意味のみを持つものではない。
むしろ
新しいことにチャレンジするという意味での「組織の機能向上」を図ることのほうが重要だと考えている。
私たちは
1970年の体制をマイナーチェンジしただけで行き続けるのか、
それとも
2016年の希望協いわて国体・岩手大会、来年のラグビーワールドカップ、再来年の東京オリンピック・パラリンピックなどを契機として、
新しい事業を展開してゆくのかが、スポーツ界に大きな動きのある今、問われている。
このような趣獅ナ今日の研修会を開催いたします。
どうぞよろしくお願いします。
(12月23日に配布した資料に、当日話した内容を加筆し、表を見やすく修正したもの)
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■配布資料の改定pdf版が
この下線部をタップしたところにあります。