がんばろう!岩手のスポーツ

岩手スポーツ応援団長を勝手に名乗る平藤淳の個人的なブログです

生まれと育ち

昨日・9月25日に Nurture is above nature. We should more evaluate institution that nurture people about sports. 岩手県花巻市にある富士大学の方々とお話しする機会を得ました。 富士大学岩手県体育協会の包括連携協定の締結の用事です。 (詳しくは、この下線部をタップして富士大学のページへ) その時に 当然、 富士大学のスポーツのことが話題に上りました。 今年も、 野球部が、北東北大学秋季リーグで8季連続31回目の優勝を果たしたり 女子ソフトボール部が、全国インカレでベスト8に進出したり 女子ハンドボール部が、東日本インカレで10年連続して優勝したり ユニバーシアードに、野球部の小林選手が出場したりと 大活躍です。 そこで思い出したのが 8月19日のプロ野球日本ハム‐西武戦を報じる 「秋田魁(さきがけ)新報」の記事です。 赤の傍線を引いた 勝ち投手 多和田真三郎選手、 本塁打 山川穂高選手、 二塁打 外崎修汰選手は、西武ライオンズの三人は富士大学の卒業生。 ついでに緑の傍線の 二塁打 大谷翔平選手は、 日本ハムの選手ですが岩手県花巻東高校出身。 岩手県だらけです。 えっへん!ですよね。 *** でも、 岩手県内では、残念ながら、西武の三人の活躍はそんなに話題になりません。 多和田選手と山川選手は、沖縄県の高校を卒業、 外崎選手は、青森県の高校を卒業しているので、 ヤクルトの畠山和洋楽天の銀次、西武の菊池雄星日本ハム大谷翔平各選手などのように 「岩手出身」と表記されないからでしょう。 しかし、 先ほどの3選手は 高校までにつけた力を岩手の富士大学でさらに伸ばし、プロ野球で活躍しているのです。 他県の選手が 力を伸ばしてくれて次のステップに進ませてくれる環境を求めて集まってくることは、 大きな魅力ですし、大切にすべき宝です。 *** 出身地を尊重する傾向は 牛肉のブランドと反対の考え方です。 ちょっと違うかもしれませんが 肉牛の「肥育農家」と「繁殖農家」についての文をお読みください。
肉牛の生産には、 子牛を買って肉牛に育てて売る「肥育農家」と、 繁殖して子牛を出荷する「繁殖農家」の2つがあります。 このうちブランドに関係してくるのが「肥育農家」。 牛肉のブランドには、牛がどこで生まれたかなどの出生地や、血統、品種がブランドに必ずしも関係しているわけではありません。 ブランド牛は、 「品種」や「種類」より、「品質基準」だと考えるとわかりやすいでしょう。 品種や血統もさることながら、生産者がその土地の特性を生かし、こだわり抜いた肥育により、 品質基準が保たれブランド価値も維持されています。 (引用もとは、宮崎のミヤチクの記事→この下線部タップで読めます)
岩手のチームを経由して、全国レベル・国際レベルで活躍している他県出身選手がたくさんいるということは、 土地の特性を生かし、こだわり抜いた肥育により、品質基準が保たれブランド価値も維持されている証明と捉えるのが普通です。 岩手生まれはすごい! と言われることはもちろん嬉しいのですが、 岩手育ちはすごい! と言われることも、かなり嬉しいのです。 「Uターン、Iターン、Jターン」という概念がありますが、 目が行きがちなのは、それぞれの端っこ、つまり、出発点と到着点。 富士大学の野球部のように UやJの「曲がっているところ」つまり「育成点」に注目し、 それを評価し、後押しすることも必要だと考えています。