がんばろう!岩手のスポーツ

岩手スポーツ応援団長を勝手に名乗る平藤淳の個人的なブログです

裸足の3人

昨日は

岩手県不来方(こずかた)高校

音楽部第28回定期演奏会に行ってきました。

不来方高校は私が3月まで勤めていた学校で

その音楽部は

昨年の

全日本合唱コンクール全国大会高校部門Aグループで

9年連続17度目の金賞を受賞

さらに

最高賞の文部科学大臣賞を

2年連続して6回受賞していている、

日本一の合唱団ですし、

岩手日報の電子号外がこの下線部をタップすると読めます)

そのうえ

さまざまな場所での演奏活動をしていて

地域の方々にも愛されている合唱団でもあります。

行かないわけにはいきません。

実は、

お客さんとして聞くのは、生まれて初めてです。

関係者として聞いても素晴らしいものがありましたが、

観客としてもやっぱり素晴らしいのでありました。

今年は「浴衣バージョン」もありました。

3年生が最後の最後に歌うアメイジンググレイス

やっぱり涙が出ます。

素敵な時間を、ありがとうございました。

***

さて、

先ほどの浴衣の写真です。

浴衣ですので、履物は草履が標準。

でも、

裸足の生徒が3人だけいたのです。

気がつきましたか?

今年の演奏会には

伴奏隊と呼ばれているピアニストが4人参加しています。

ピアノを弾いたり、譜面をめくったり、

ときどき、

合唱に参加したりしています。

この4人のうちの

詩の朗読をした生徒を除く3人が裸足でした。

草履では

ピアノのペダル操作に

不都合があるのでしょう。

よく見れば

裸足の3人はタスキもかけて袖が邪魔にならないようにしています。

最善を尽くすための準備が

確実に行われていました。

日本一は、こういう準備の積み重ねの上にあるのでしょう。

素晴らしいですね。

***

思い出しのたのです。

おととしの7月に不来方高校音楽部が

岩手県山田町に出かけて行っておこなった

「復興支援コンサート」の写真を。

これを見た時も、私は愕然としました。

おととしは、

この私も

いろいろな事情からあちこちで4ステージほど

ひらふじ校長」として

「ピアノのおけいこ」の演奏時のみステージに上がっています。

写真は

私が、ピアノが「へたくそ」「うるさい」となじられて

「なんだとぉ〜」と怒りながら舞台にでて行って

どぉ〜ん と右足で舞台を踏み鳴らした直後の様子です。

わかりますか、

全員が飛び上がっていること。

歌い手はもちろん

右端にいる指揮者も

さらに

パイプ椅子に控えている

3人の伴奏隊(ピアニスト)も座ったままで

ジャンプしています。

ステージ上でジャンプをしていないのは

私とピアノを連弾中のピアニスト2人だけ。

私が足を踏みならすと

舞台全体が揺れる約束になっているので、

その反動で全員がジャンプするというしつらえになっていたのでした。

私は、

指揮者や

控えのピアニストまでがジャンプしていることを

出番の4ステージすべてが終わって、さっきの写真を見るまでは

まったく知りませんでした。

日本一の合唱隊は

できる限りのすべてを尽くすステージを提供しているのです。

こうして、

不来方高校音楽部は、聞く人に日本一の感動を与える合唱隊になっているのです。

***

自分、甘くないか。

スポーツ、甘くないか…と感じています。