がんばろう!岩手のスポーツ

岩手スポーツ応援団長を勝手に名乗る平藤淳の個人的なブログです

攻めた皿

今日、お客様がいらっしゃって、来年度のことを打ち合わせしました。

「件pと国際交流」がテーマです。

その方、何度か、学校にはいらっしゃっているのですが、

普通科の中に件p学系を持つ岩手県不来方(こずかた)高校の

件p教室棟をご覧になったことがない…

とおっしゃるので、

打ち合わせが終わってから、ご案内しました。

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陶月タ習室には、生徒はいませんでしたが、先生が一人、何かの準備をしていました。

机の上には、さまざまな陶訣・i、これから作品になるもの…が、

所狭しと、並んでいます。

青い色で絵が描かれた、とても素敵なお皿が目に入ってきました。

直径は30センチほど、高さが5センチほどでしょうか。

(このお皿、好きだなぁ)

と、手にとって見ると、

なんと、大きな「ひび」が入っています。

「ああ、残念!」

と、思わず声を出してしまいました。

すると、

陶月タ習室にいた先生が、すすすすす、と、よってきて、

「これは、良い失敗なんです」

といいながら、お皿を裏返して、私たちに見せました。

*****

良い失敗、って何のことだろう、と思ったのです。

全く、見当がつきません。

先生は、底を優しくなでながら、こう解説してくださいました。

これは、攻めた結果の失敗です。

よい失敗なのです。

見てください、この底の薄さ。

高校生で、ここまで薄く作ろうとする人はいません。

できるだけ軽い皿を作ろうと、薄さに挑戦した結果です。

これは、攻めた結果の失敗です。

とても良い失敗なのです。

涙が出そうになりました。

攻める生徒、それをわかってあげて、高く評価してくれる教員。

すばらしいなぁ。

*****

皿は、割れたら皿じゃない、だから、割れないように十分な厚さのものをつくりましょうね

…というコンセプトに基づいた指導や製作には、

「攻めるスピリット」はありません。

これでは進歩がないように感じます。

でも、

「攻めるスピリット」だけでは、やってゆけないことも確かです。

攻めるとき、守るとき、回復するとき、充電するとき…

これがわかる教師やコーチでありたいし、

これがわかる生徒やプレーヤーを育てたいものです。