今日、お客様がいらっしゃって、来年度のことを打ち合わせしました。
「件pと国際交流」がテーマです。
その方、何度か、学校にはいらっしゃっているのですが、
件p教室棟をご覧になったことがない…
とおっしゃるので、
打ち合わせが終わってから、ご案内しました。
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陶月タ習室には、生徒はいませんでしたが、先生が一人、何かの準備をしていました。
机の上には、さまざまな陶訣・i、これから作品になるもの…が、
所狭しと、並んでいます。
青い色で絵が描かれた、とても素敵なお皿が目に入ってきました。
直径は30センチほど、高さが5センチほどでしょうか。
(このお皿、好きだなぁ)
と、手にとって見ると、
なんと、大きな「ひび」が入っています。
「ああ、残念!」
と、思わず声を出してしまいました。
すると、
陶月タ習室にいた先生が、すすすすす、と、よってきて、
「これは、良い失敗なんです」
といいながら、お皿を裏返して、私たちに見せました。
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良い失敗、って何のことだろう、と思ったのです。
全く、見当がつきません。
先生は、底を優しくなでながら、こう解説してくださいました。
これは、攻めた結果の失敗です。涙が出そうになりました。よい失敗なのです。
見てください、この底の薄さ。
高校生で、ここまで薄く作ろうとする人はいません。
できるだけ軽い皿を作ろうと、薄さに挑戦した結果です。
これは、攻めた結果の失敗です。
とても良い失敗なのです。
攻める生徒、それをわかってあげて、高く評価してくれる教員。
すばらしいなぁ。
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皿は、割れたら皿じゃない、だから、割れないように十分な厚さのものをつくりましょうね
…というコンセプトに基づいた指導や製作には、
「攻めるスピリット」はありません。
これでは進歩がないように感じます。
でも、
「攻めるスピリット」だけでは、やってゆけないことも確かです。
攻めるとき、守るとき、回復するとき、充電するとき…
これがわかる教師やコーチでありたいし、
これがわかる生徒やプレーヤーを育てたいものです。