がんばろう!岩手のスポーツ

岩手スポーツ応援団長を勝手に名乗る平藤淳の個人的なブログです

キャリアレインボー

昨日は、岩手県の高等学校の先生方の研修会でした。

その中で

法政大学キャリアデザイン学部教授の

児美川孝一郎(こみがわ こういちろう)先生の

「キャリア教育の現状と課題」

と題した講演をお聞きする機会に恵まれました。

児美川先生は

「キャリア教育の嘘」という本をお書きになっていて

これまでのキャリア教育の10年を振り返り、

今、キャリア教育は、どうあらねばならないか、

ということをお書きになっていらっしゃるようです。

(ようです…昨日のお話からの推測です。

まだ読んでいないのです。恥ずかしながら。

昨日の講演中にAmazonで注文した次第です)

私が勤務している学校では、就職する生徒はそう多くなく、

ほとんどの生徒が進学します。

ですので、

キャリア教育はあんまり…という感じを持っていました。

恥ずかしながら。

しかし、

「新卒」で「正規雇用」された会社に「終身雇用」される就業形態から

大きく変わってきている部分がある今、

進学を中心とする普通高校がキャリア教育を行う意義が大きいということに

気づかされたのです。

(あ、これまでの研修でも言われてきたのに、

 私の理解する力が足りなくて気がつかなかったのかもしれませんが)

乱暴に言えば、

職業を選ぶ、という狭い意味での「キャリア教育」ではなく

転機を迎えた時に「なんとかする自分」を子どもたちにつくらせる、という広い意味での「キャリア教育」

ことばを替えれば「レジリエンス」。

勉強不足の私は、頭を殴られたような衝撃を受けました。

知らないことは世の中にたくさんあるのです。

ときどき、

他の人に

(これで、いいよね、間違ってないよね。)

と聞いてみないと、

大間違いを起こしているのに、そのことに気がつかない場合があるのだろうと、思ったのでした。

***

さて、

もう一つ衝撃を受けたのは

「キャリアレインボー」の図。

恥ずかしながら、初めて見たのです。

私の「キャリア教育」は「勤労観、職業観の育成」というものでしたが、

先生は、

国の中央教育審議会は2011年に

『社会の中で自分の役割を果たしながら、自分らしい生き方を実現する過程を「キャリア発達」という』と示したことを引いて、

「キャリア発達の概念は、非常に広い(役割=仕事、生活、趣味、市民…)」ことの例示として、

D.E.スーパー氏の「キャリアレインボー」の図に「人生において引き受ける役割」という題名をつけて

示してくださったのです。

そして「キャリア教育」は「ライフキャリア教育」であり

「学校教育全体を通じて取りくむべき課題」と解説されました。

古い教育を受けた私は

キャリアレインボーを見ながら、やっぱり、愕然とするのです。

(自分、「職業人」の他の役割を引き受けていると言えるだろうか…)