がんばろう!岩手のスポーツ

岩手スポーツ応援団長を勝手に名乗る平藤淳の個人的なブログです

シカイダーマン

土曜日の午後は、盛岡駅裏で研修会でした。

帰りに盛岡駅を通り抜けると、駅正面にある「滝の広場」にSLのイルミネーションがありました。

見づらいのですが、機関車の正面には「盛岡駅開業123年」とあります。

とても綺麗なので、見に来てくださいね。

写っているお子さんのように「箱の中のボタン」を押すと「ぽぉおぉ〜〜〜」と汽笛が鳴るんですよ!

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土曜日は、岩手県歯科医師会館で「岩手県学校保健会学校歯科医部会兼学校歯科医研修会」という研修会でした。

(な、な、なんで君が? 「司会」だったらわかるような気がするが「歯科医」の研修会に参加したの)

という疑問に満ち溢れたことでしょう。

何を隠そうこの私、岩手県学校保健会の事務局長であり、司会でも歯科医でもなく、事務局として参加したのでした。

実は

この研修会、何度か出席していますが、気付かされることがたくさんあり、楽しみにしているものです。

今年は、事例発表が2本、特別講演が1本の構成でした。

事例発表の一つが、一関市立大東小学校学校歯科医の熊谷博伸先生の

『めざせ歯の甲子園!日本一 〜前一関市立渋民小学校活動報告〜』というものです。

一関市立渋民小学校は今年の3月31日に閉校になった小学校ですが、昨年度の、全日本学校歯科保健優良校表彰で最高賞の優秀賞(文部科学大臣賞)に輝いた学校で、それまでの活動報告がなされたのです。

発表なさった熊谷先生は、昨年の研修会でも事例発表なさっていて、「幼稚園児の歯科保健を目的としたチンパンジーへの歯磨き演技指導」には、その発想の豊かさに驚いた覚えがあります。

さらに、

一関市を中心に出没している「歯みがき戦士 シカイダーマン」の正体ではないかと噂されている先生でもあり、大活躍なさっています。

年に1回、歯科検診をするだけだった…という熊谷先生が、親の「先生、なんで虫歯はなくならないんですか?」の一言で考え方を変え、学校に入り込んで歯科保健に力を尽くされ、文部科学大臣賞に輝くまでの取組みをお話しなさったのですが、

その中で、こんな図が出てきたのです。ハッと思いました。

歯科医師や歯科衛生士などの歯科チームが出発点で、

養護教諭(保健室の先生)に働きかけ、養護教諭が学校全体を動かし、学校が児童の活動を促し、

児童が家庭に影響を与え、家庭の動きが地域の動きになってゆく…という機序です。

しかも、

進んでゆくほどに、その幅は狭まって行く…。

私たちは、よく「地域の力」を活用する…などと、その具体を吟味せずに「耳当たりのいい言葉」として使います。

しかし、

地域には本当にスポーツを育てるだけの力があるのか、無いとすれば、育てて行く道筋を持っているのか、ということを考えていただろうか…と、私は、考え込んでしまいました。

こういうことに気がついていないと、文部科学大臣表彰のレベルにまでは行けないんですね、きっと。

「スポーツチーム」も、きちんと作戦を立ててがんばらないといけないなあ…としみじみと感じました。

やっぱり、なにかをしている人のお話は聞くべきです。

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昨日の午後は、岩手県ハンドボール協会が主催した、

「第68回国民体育大会ハンドボール競技少年男子の部 優勝報告会ならびに祝賀会」という、とてもうれしい会合に出ていました。

ハンドボール競技での優勝は国体史上初の快挙。このようなトピックがあったときに、きちんとお祝いをする競技団体は、きっとますます発展してゆくことでしょう。

さて、

会のなかでは、さまざまな方々の、ご挨拶・スピーチがあったのですが、

少年男子チームコーチの盛岡第一高校・長野和樹先生のお話がとても気になりましたので、ご紹介します。

監督の不来方高校・内記徹先生のことです。

試合中に内記先生は、よく喋っているんだそうです。

前、右、左、下がれ、出ろ…

でも、決して、叫んだり怒鳴ったりしているのではなく、普通の会話の声の大きさ。

試合中に、コート上のプレーヤーには届きっこない程度の声の大きさなんだそうです。

きっとただ呟いているだけだろうと、長野先生が選手に聞いてみると、

選手は

「聞こえている」

長野先生はあの大きさの声が届いているはずはない…と、信じられないのだそうです。

でも、

生徒には本当に聞こえている…。

私も、理解できません。

きっと「日本一」には、こういうことがあるんだろうな…と、日本一になったことのない私は思っているのです。

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