がんばろう!岩手のスポーツ

岩手スポーツ応援団長を勝手に名乗る平藤淳の個人的なブログです

ドミナントロジック

昨日は、

早稲田大学大学院公共経営研究科教授で元三重県知事の、北川正恭先生のお話を聞く機会に恵まれました。

演題は

『分権時代の地方議員の役割』です。

岩手県市議会議長会が主催する「平成24年岩手県市議会議員研修会」という会合でした。

すごかったです。

90分の持ち時間でしたが、

県内13市の市議会議員の先生方が278人も集まっている会場で、

パワーャCントのスライド投影もなく、準備されていたホワイトボードも使わず、ご本人の「お話」だけ講演をなさいました。

最近、

このスタイルの講演会は、ほとんどお目にかかることがないのですが、

「考えに考えたコンテンツ」と「自分で伝えるスキル」のある方は、このスタイルで十分なのでしょうし、

やっぱり迫力が違います。

『時代の変わり目に出くわした議員の先生方』と呼びかけ、

『昨日と断絶して、新しい明日を築かなければならない』というフレーズで始まったお話は、本当に衝撃的で、

この私にも、ノートに3ページほどのメモを取らせる力がありました。

内容は私のモットー「来た人だけが得をする」により、教えないことにしようと考えましたが、

「キーワード」に関することを、少しだけお話します。

*****

Dominant Logic が昨日のキーワードでした。

私は、こういうふうに聞いたのです。

「岩手って、こんなもんだ」「盛岡って、こんなもんだ」「国の予算をもらうためには、陳情に行くもんだ」

などという、

思い込みといいますか、行動パターンといいますか、変化に対応しない固定した思考(あ、思考が固定していると反射…ですね)に支配された行動(あるいは行動しない選択)があちらこちらにある。

このDominant Logicによる行動では「何事も起こらない」。

なるほどねぇ〜、そのとおりだなぁ〜、私たちの世界にも当てはまるよねぇ、と、感心しました。

でも私の思い込みかもしれないと少し不安になったので調べてみると、

「赤門マネジメント・レビュー 7 巻7 号 (2008 年7 月)」に、東京大学大学院経済学研究科の福澤光啓さんがお書きになった「なぜ多角化は難しいのか?―経営学輪講Prahalad and Bettis (1986)―」という著作にこういう記述を発見しました。

(略)

ドミナント・ロジックとは、トップ・マネジメントが事業を概念化する方法や、決定的に重要な資源配分の意思決定を行う際の指針のことである。それは、トップ・マネジメントに共有された認知マップ(あるいはスキーマの集合)として蓄積されるものであり、学習された問題解決行動を表象している。単純化して言えば、ある種の事業における勝ちパターンとして、トップ・マネジメントによって信じられているもののことを、ドミナント・ロジックと呼んでいるのである。

(略)

ドミナント・ロジックは、組織が複雑な環境に適応していくために形成されてきたものであり、意思決定を単純化したり決定のスピードを高める働きをするためのヒューリスティクスとして機能している。したがって、環境が不変であれば、そこで形成されたドミナント・ロジックも変化する必要がないということになるが、このことにはデメリットもある。それは、既存のドミナント・ロジックを通じて、環境が過去や現在の状態と同じであると組織が期待することによって、環境の変化にうまく適応できなくなってしまうことである。

(略)

蓄積された「勝ちパターン」として信じられているものが「ドミナント・ロジック」と呼ばれていて、

それドミナント・ロジックに頼ってしまうことにより、環境の変化にうまく対応できなくなることがある

…ということでしょう。

震災前のスポーツ振興の考え方が、今も通用するものなのか、何を求めて、どこをどう変えなければならないのか…ということを、スポーツ関係者が、きちんと考えていらっしゃるんだろうか、と、ふと不安が生まれたりもしています。

いまだに、

1970年の「ドミナント・ロジック」で、そして、1年9か月前の「ドミナント・ロジック」で行動しているんじゃないのだろうか、と。

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◇また、仕事サボって!

 でも、そんな講演会にどうやって潜り込んだんですか? 市議会議員の先生しか入れないんでしょ。

◆サボった…といわれればそうかもしれないけれども、

 事務局の人に、早めに会場に入って北川先生の講演から聞いていいですかって、

 ちゃんと聞いて許可をもらったよ。

◇な、なんでそんなことができるんですか?

◆はい。

 ここに花巻市議会の照井雄一先生のブログ記事があるから読んでみて。

◇ぎゃあ!

 ここここ、講師!?

 どどどど、どんなお話をなさったんですか?

◆あ、昨日のスクリーンに映した資料は、期間限定でここからたどれるようにしてあるよ。

 でもね、話を聞かないとわからないよね、やっぱり。

◇はいはい、でも、あれでしょ、あれ。

◆なんだよ、あれって?

◇My youtuba!

◆マイ ユーチューブ?

 なにそれ!? 動画じゃないよ。

 あれ、スペルが違うよ。aじゃなくてeだよ、最後は。「tuba」じゃなくて「tube」

◇えっ!?

 間違ってませんよ、だって、「マユツバ」って書いたんですよ、眉唾。

◆寒!

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昨日、講演を終わって携帯電話をチェックしてみると、会場にいた3名の方からFacebookの「友達リクエスト」が入っていました。

素直に、うれしいです。

昨日一日で31枚の名刺を頂戴しました。

私は残り4枚…あせりましたが、何とか持ちこたえました。

これまた、うれしいのです。

会場の1%の方がfacebookでご挨拶してくださって、10%の方が名刺交換してくださいました。

でも、この率って高いのでしょうか、低いのでしょうか。