がんばろう!岩手のスポーツ

岩手スポーツ応援団長を勝手に名乗る平藤淳の個人的なブログです

とりらと郷土

 盛岡のカワトクデパート・正面出入り口に

 この看板が出ていました。

 今朝は、気づかなかったので、今日の昼の設置でしょう。 

 「東北六魂祭」対応でしょうか。

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昨日、家に雑誌が送られてきました。大槌町の男性が差出人です。

本人は当日はご出席なさいませんでしたが、5月3日に同窓会をしたグループの一人です。

送られてきたのは

「ふるさと岩手の券\とくらし研究会」が発行する雑誌「とりら」の「第6号特別版(2012年4月25日発行)」。

「ふるさと岩手の券\と震災」という副題のついた、B5版88ページのもので、様々な郷土券\を伝えておられる沿岸地区の方々が綴られた「震災から今まで」の17本の原稿が載っています。

その中の

「瓦礫の中からの再興 ¥骼R虎舞再興への旅の途中=@」という6ページの文を、差出人の方がお書きになっているのです。

読んでみました。素晴らしいです。2か所だけご紹介します。

▼1996年に自分たちのグループである「城山虎舞」を設立した時のことをこう書いておられます。

城山虎舞の結成経緯は、気の合う仲間で祭りに出たいという単純な動機からであった。現会員のほとんどが、当時所属していた既存団体のいろいろな制約を受け、ある種の閉塞感を感じていた。その枠組みを外し、虎舞を通して、町内に古くからある序列を壊すような新風を巻き起こしたかった。この町に生きるものとして、祭りを通じて重要な何者かになってやろうと。
▼昨年4月17日に大槌町安渡(あんど)小学校での花見イベントで虎舞を踊った時の記述です。
ここで、なぜ我々の撃ェ以前と同じく町民を熱狂させられたかと考察してみる。

我々のしているのは、券\である。しかし、券\の前に郷土という名のつく郷土券\である。

廃墟となった大槌、その愛すべき郷土に、皆が以前と変わらぬ思いを抱いている。だからこそその大槌の気風に合い、昔からある「虎舞」に変わらず熱狂してくれたのではと。

そして我々は、花見での演技を終えてこう思った。「賛否両論あったけど、やって良かった。虎舞は震災前と同じく町民を楽しい気分にできる」と。だからこそ、早く団体を再興しなければならないと認識させられた。

どうですか、この熱い気持ち。

みんな、郷土のために頑張っているんだな…と、皆様にお知らせしたくなりました。

お求め方法はこちらの「とりら」のサイトで調べてくださいね。

なお、

今号は「ふるさと岩手の券\と震災」特別号でページ数が普段の3倍、値段は通常の倍の1,000円だそうです。

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封筒には手紙も入っていて、こんな記述もありました。

追伸

先生は、お忘れになったでしょうが、高校一年の時に「○○は文章が上手いな」とお褒めになったことがありました。根が素直な私は、そのお言葉をおだてと知らずそのまま受け取りました。将来はそれを活かす職業(新聞記者、編集者等)になりたいなと分不相応ながら漠然と思っていました、

しかしながら、私の力及ばず現在の職に就いた次第です。

それでも、文章を書くという行為は、今でも私の趣味の一つとなりこういった雑文を生産しております。

このような文章を先生にお見せするのは心苦しいですが、そのようになったきっかけは(文章好き)先生にも責任の一端はございますので、よろしくお取り計らいのほどを願います。

もちろん「先生」は私のことですが、涙とひや汗が一緒に出るような、複雑な気持ちです。

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◇忘れたでしょ?

◆忘れた。でも、その時は、彼をなにかに導く、魔法の言葉を言ったんだよね。

◇たぶんね。

 でも、

 胸に手を当てて考えてください。

 スポーツをしている人にこんなこと言われたことありますか?

 スポーツを続ける「きっかけ」になるような魔法の言葉をかけてもらった…

 って言われたことありますか?

 逆に、

 下手くそ、不器用、臆病者、センスなし、根性なし、見込みなし…

 こんな悪魔の言葉しか聞いたことない、って言われていませんか?

◆ぎゃ、ぎゃふん。

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雑誌に掲載された他の文も読んでみました。

郷土券\はずいぶん地域の人たちを勇気づけたようです。そして、伝承している人たちを元気にしています。

先ほどの引用にこうありました。

「我々のしているのは、券\である。しかし、券\の前に郷土という名のつく郷土券\である。」

雑誌の中の他の文には、

「山田町民の主成分は祭りで出来ている」という題のものさえあります。

こうなれば、

「郷土」がつく意味を考えざるを得ません。

(ところで、「郷土」の冠がつくスポーツ、「郷土スポーツ」はあるのかな…)

と、またまた、考え込んでしまっています。