がんばろう!岩手のスポーツ

岩手スポーツ応援団長を勝手に名乗る平藤淳の個人的なブログです

スーパーキッズ始動

岩手から世界へ…を合言葉に行われている『いわてスーパーキッズ発掘・育成事業』の

第5期生開始式・平成23年度修了式が、今日、盛岡市の岩手教育会館で行われました。

大雑把な中身は、

 1 今年度、新たに選ばれ、これから育成に入る「第5期生」の開始式

 2 育成事業を終了し、高校に入学するスーパーキッズの修了式

 3 記念講演(八戸西高校伊調千春先生=レスリング五輪2大会連続銀メダル)

です。

【5期生勢揃いの写真です。ご声援をよろしくお願いします。】

*****

中身は、私のモットー「来た人だけが得をする」に従い、詳しくはお知らせしませんが、やっぱり素敵でした。運営なさったスタッフのみなさん、ありがとうございました。

みんなも見に来ればよかったのに、もったいないなぁ…と思います。

とはいえ、

けちんぼ…といわれるので、2つのお話だけ、お伝えします。

【周りの人は】

開始式では、仙台大学スポーツ情報マスメディア研究所副所長の

粟木一博先生が「いわてスーパーキッズに望むこと」というスピーチをなさいました。

仙台大学には、この事業の知的能力開発プログラムをやってもらっています。

粟木先生がお話の中で簡単なドリルをしました。

粟:さあ、目を閉じて。10秒間で、あなたが目標を達成した姿をイメージしてください。

(10秒)

粟:はい。さて、そのイメージを発表してもらいましょう。発表する人は?

(無言)

粟:あらららら、みんな目を伏せてしまいましたね。じゃあ、あなた、発表してください。

キ:陸上競技の100mで優勝した姿を思い浮かべました。

粟:うれしかったですか? ガッツメ[ズをしましたか?

キ:はい。

粟:それはよかった。

キ:(ニッコリ)

粟:ところで、周りで一緒に喜んでいる人はいましたか?

  そして、周りには、あなたの活躍で元気になった人はいましたか?

愕然としました。

私は自分のことしかイメージすることができなかったのです。

表彰台の一番上に立つ自分。魔體�の丸…ここまでです。

チームメイトもいません。

2位の選手もいません。

スタジアムのお客様もいません。当然、歓声も、拍手も聞こえませんし、涙ぐんでいる人も思い浮かびません。

私は、大切なことを忘れていました。

さて、みなさんにお願いします。

目を閉じて、2016年10月をイメージしてください。

第71回国民体育大会の閉会式です。会場は北上総合運動公園陸上競技場

成績発表で岩手の男女総合優勝が告げられます。

あなたが、

選手団の代表として、宮様から天皇杯を受け取り頭上高く掲げます。

その時、

スタンドを満員にしたお客さまは、立ち上がって、鳴り止まぬ拍手を送ってくださっているでしょうか。

「よくやった」「力をもらった」「岩手はますますがんばるぞ」の声はかかっているでしょうか。

バックスタンドにいる幼稚園児や小学生は、(がんばればできるんだ)と思いながら小旗を振っているでしょうか。

そして、

沿岸のみなさんは、仕事の手を休めて、テレビの前で祝福してくださっているでしょうか。

どうぞ、もう一度、目をつぶってイメージしてください。

イメージしたことしか実現しないと思います。

(本当は、震災後に追加・変更のあった基本方針の実施目標7項目がすべてイメージされなければいけません。がんばりましょうね。)

【電話の向こうは】

記念講演は「世界を目指す岩手の子どもたちに伝えたいこと」と題して

青森県立八戸西高校の伊調千春先生(レスリング、アテネ北京五輪連続銀メダル)が行いました。

コーディネーターとしてステージに上ってくださったのは、JOCアシスタントディレクター松井陽子さん。

世界のトップで戦う人は「すごい」なあ…という感じで、話を聞いているだけで(がんばらなくちゃ…)と思います。

さて、伊調さんは八戸の中学校から京都の高校に進学したのでそうです。知りませんでした。

様々なことがあったらしいのですが、夢の達成のために京都に行くことにしたということです。

監督の先生の家に下宿して高校生活を送っていたとのことで、毎晩、ご実家に公衆電話から電話をかけていたのだそうで、誕生日にはテレホンカードがプレゼントされるほどだったとおっしゃっていました。

松:そうですか。お母さんと、毎晩、電話でお話をされていたんですね。

伊:はい。結構、長い時間。

松:で、お母さんは、伊調さんに、どんなことをおっしゃいましたか?

伊:いいえ、母は、いつも、「うん、うん」と黙って聞いているだけでした。

またまた、愕然としました。

私だったら、きっと、様々なことを言ったに決まっています。

京都から毎日かかってくる電話を、黙って聞いていることなんか出来っこありません。

ご存知のとおり、伊調さんの妹の馨さんも、レスリングのオリンピック金メダリストです。

こんなお母さんが、世界のトップを後押ししているんだな…と思えました。

【おまけ】

 記念講演の最後の3分間の動画です。

 いわてスーパーキッズに望むこと…です。

 ご覧ください。

 (左の画像をクリックするとみられます。)