おとといの日曜日、ロードレースコースで配置につくために移動中していると、
紫波総合高校の自転車競技部員のお母さんお二人を見かけました。
(今年も手伝いに来ている証拠を見せないとな…)
と車を止めて声をかけると、
「ああぁ〜、ちょうどよかったぁ」とおっしゃりながら、
本と熨斗紙のついた箱を手渡してくれました。
本は、この10年の各種大会の記録が載っている
「紫波総合高等学校自転車競技部後援会20年の歩み」でしたし、
箱の中味は記念品としてつくった「タオル」でした。
タオルは「黄緑色に黄色」…
激しい練習を毎日積んだ者だけが身につけることができる、
私は、一生「黄緑色に黄色」のユニフォームを身につけることはできません。
もはや、高校生入学はかないませんし、自転車競技の選手を目指すこともできないからです。
ご父兄の方も、過去に紫波高校の自転車部員だった方を除けば、同様だと思います。
(注:左の自転車はハンドルのところが「2」、後輪が「0」で、20thになるそうです)
私に言わせれば、栄光のタオルです。
タオルを広げて見せてもらった時には、本当にうれしかったのです。
たった2年間、紫波総合高校に勤務していたということだけで「栄光のタオル」をいただきました。
ありがとうございました。
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憧れのチームの、限定グッズを手に入れること。
これも、スポーツの楽しみと言えるのでしょうね。
でも、
そのグッズの背景を知らないと「ただのタオル」にしかならないでしょう。
グッズが何を表しているかという情報をお知らせするのも大切な仕事です。
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神戸大学附属図書館には「震災文庫」というアーカイブズがあります。
文庫設置の趣獅ヘ次のように記載されています。
平成7年1月17日の阪神・淡路大震災につきましては、地震の直後から現在にいたるまで、被害・救援・復興などに関する様々な資料・文献が生み出されています。公刊されているものから文集・レジュメ・チラシ類までふくめるとその量はおびただしく、またこれからも非常な勢いで増えていくことが予想されます。さらに、今月いっぱいは、「被災者支援のための復旧復興関連文献の送信提供サービス」をしてくださっています。神戸大学附属図書館では、被災地の中にある図書館の責務として、本日より(hirafuji注:平成7年10月30日)「震災文庫」を公開することにいたしました。
災害復興や地震研究・防災対策などに役立てていただけるよう、震災にかかわるあらゆる資料を可能なかぎり収集し、被災地をはじめ全国の皆様に、広く提供いたします。また、これらの資料はかけがえのない貴重な記録としてすべてを保存し、後世に確実に伝えていきたいと考えております。
サービスの内容は
▼阪神・淡路大震災関連資料をご紹介するとともに、ファクシミリ、Eメールにより提供する
というものです。
私もさっそく
「震災復興と体育・スポーツ」という、1999年に発行された、当時神戸大学教授の岸本肇先生が研究代表者となっている研究成果報告書の送付を、昨日、メールでお願いしました。
やり取りが何回かあった後、昨夜のうちに、全56ページの報告書がpdfになって無料で送られてきました。
ありがたいことです。
これからじっくりと読んで作戦を立てたいと思っていますが、
研究をなさった方、そして多くの資料を収集・管理し、さらに今回の震災で被災地への提供システムをつくってくださった図書館関係者に、心から感謝しています。
これは、被災地の義務なのだろうと考えます。
具体的には、経験・資料の蓄積と情報の提供です。
全国、全世界の機関・団体、そして多くの個人の方々から支援されている私たちは、
万が一、世界のどこかで災害が発生した時には、このような形で、皆さんにご恩返しをしなければなりません。
最近、複雑な気持ちで毎日を送っている私ですが、モリモリと働く気力が湧いてきました。
2006年に兵庫県で行われた、のじぎく兵庫国体のスローガンは「“ありがとう”心から・ひょうごから」でしたが、
今日は、
「“ありがとう”心から・ひょうごにむけて」です。