がんばろう!岩手のスポーツ

岩手スポーツ応援団長を勝手に名乗る平藤淳の個人的なブログです

キャンセルで優勝

さわやかな秋の岩手山です。

私の心が、現れた、あ、失礼、洗われたような気持ちです。

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一昨日、お知らせしましたが、国体の日程は雨のため大きな変更がありました。

ソフトボールでは、

成年男子・成年女子・少年男子・少年女子のすべての種別で、ベスト8に残ったチームを全部「優勝」にするということに決まりました。

天候の影響ですのでやむを得ないだろうと、特に気に留めていませんでしたが、今日、トーナメント表を見て愕然としました。

ソフトボールは4種別とも13チームでトーナメント方式の競技が行われています。

予定では、1回戦5試合を勝ち上がった5チームと1回戦が不戦勝の3チームがベスト8となり、準々決勝を戦う予定でした。

もうお分かりかとは思いますが、

各種別で1回戦不戦勝の3チームは、本大会で1試合もせずに「国民体育大会優勝チーム」となるわけです。

(4種別ありますので全体では12チーム)

もちろん厳しいブロック予選を勝ち抜いてきたチームですから高い実力を持っていますので、そのチームがどうこうとか言う気はありませんし、あの天候と屋外の施設で実施される競技ですから、競技会の運営がうんぬんという気持ちも持っていません。

国民体育大会の主催者である日本体育協会は、

2003年3月に「大会の充実・活性化」と「大会運営の簡素・効率化」を二本柱とした「国体改革2003」をまとめ、国体を変えてきました。

ソフトボールでは

「簡素・効率化」の一環としての「規模の適正化」によるチーム数の減(16チームから14チームに)が行われており、国体には会期の制限で予備日もありません。

その結果、「戦わずして優勝」が出てくるのだと思われます。

「大会運営の簡素・効率化」が一試合も競技を行わないチームを生み、結果として「大会の充実・活性化」に影響を与えたような気がします。

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ゆめ半島千葉国体岩手県選手団の旗手は、

セーリング競技の少年女子セーリングスピリッツ級に出場した宮古高校の佐藤みな子さんでした。

佐藤さんは今年沖縄県で行われた全国高校総合体育大会(インターハイ)で、ヨットFJ級ソロ準優勝の実績を持った選手です。

開会式当日の選手団の任務は、入場行進しかありません。入場行進まで長い時間、待機させられますので、彼女とお話をする機会がたくさんありました。

以前記事にしていましたが、今年のインターハイでもヨット競技は台風の影響でレースのキャンセルがあり、

日程を1日残して、予定の7レースのうち4レースしか行われていませんでした。

その時点で佐藤さんのチームは首位につけていました。

最終日は1レースが予定されていましたが、それがキャンセルになれば、そのまま優勝が決まることになっていたのです。

しかし、レースが行われ大逆転されての準優勝となりました。

この機会に聞いておかないと一生後悔すると思いましたので、思い切って聞いてみました。

 平:あのぉ〜、聞きづらいんだけれども、最終日もキャンセルに…とか考えた?

 佐:このままキャンセルだったら、優勝だなぁ〜…って少しは思いました。

 平:(やっぱり)

 

 佐:でも、せっかく沖縄まで来たんだから、インターハイに出たんだから、

   全国のみんなを相手に、出来るだけ多くのレースをして終わりたいなと…

   やっぱり、レースができればいいなと考えました。

   それで、負けました。

 平:(す、すばらしい!)

キャンセルで優勝、最終戦で逆転されて準優勝…

どちらが選手にとって充実した大会になるのか考えさせられます。