がんばろう!岩手のスポーツ

岩手スポーツ応援団長を勝手に名乗る平藤淳の個人的なブログです

平均11.6km

決勝トーナメント1回戦までの4試合での総走行距離は、アメリカに次いで2番目であった…

というテレビの声が聞こえてきました。

当然、サッカーワールドカップの日本チームのことです。

(ほう、運動量が豊富ということだな。がんばった証拠だな。でも、誰が、測ったんだろう?)

調べてみると、国際サッカー連盟FIFA)のサイトに「Statistics」というページがあり、

そこから「Teams」→「Distance」とたどると、ほら、このとおり

総走行距離は、グランドに出ていた選手(キーパーを除く)が何メートル走ったかを個人ごとに計測し、その距離を足したもののようです。

日本の「464.52km」がピンとくるように計算すると、464.52km÷4試合÷10人≒11.6km!

つまり、フィールドプレーヤーが一人一試合当たり走った距離は「11.6km」ということです。

恐れ入ります。

他にも、パス長、シュート位置、パス成功率などたくさんの統計があり、結構、楽しめます。

もちろん、個人のデータもありますから、(ふーん…)と唸りながら、調べてみてくださいね。

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ある雑誌の記事を思い出しました。「激安戦争を脱するヒントは伝統産業にあり」という題で

神戸大学大学院の加護野忠男先生がお書きになったものです。

失礼を承知で、すこしだけ引用させてください。

(略)低価格競争は競争の質をも劣化させてしまう。

第一に、価格で競争している企業は知恵を使わなくなる。低価格戦略は訴求が簡単である。品揃え、サービスなど小売固有の価値貢献が忘れられてしまう。低価格競争は競争相手さえ見ていれば実行できる。消費者の気持ちや要求を勉強しなくても実行できてしまう。人々は考えなくなってしまうのだ。

優れた経営者が価格競争を嫌う理由はここにある。(略)

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◇全然、意味がわかりません。

 「FIFAの統計」と「低価格競争」ではなぞかけの名人でも整えられませんよ。

◆そうか、私のひとりよがりか…

◇もう、すぐにあきらめる!説明しなさい、説明。

◆つまりね、きちんとパフォーマンスを分析しているか…ということを言いたかったの。

 サッカーに限らず、

 球技などの分野では「ゲーム分析」手法がどんどん向上しているんだけれども…

◇けれども?

◆ずいぶん走るチームの「ような気がする」とかパス攻撃主体のチームの「ような気がする」などの

 いわば「指導者の主観」でゲームを科学的根拠なく分析し…

◇ああ、

 客観的で科学的ではない分析ということですね。

◆そして、その「感情的な分析」に基づいた、練習をさせる。

◇そうですね、「とにかく走れ」とか「魂を込めてパスをだせ」とかの練習ですね。

◆そう、そう。

 つまりね、そんな分析方法や練習方法は「低価格競争」に似ているなあと感じたのさ。

◇分析方法や練習方法についてはわかりました。

 でも、それがなんで「低価格競争」に似ているんですか?

◆「消費者の気持ちや要求を勉強しなくても実行できてしまう。人々は考えなくなってしまうのだ。」

 とあったでしょう、低価格競争の弊害として。

◇ああ、わかりました。

 どうすればチームが強くなるか、もっといえば、

 どうすれば子どもたちがスポーツをつうじて立派に成長してゆくのか…という「固有の価値貢献」を考えなくなるような気がしているんですね

◆そのとおり。

◇でもね、

 FIFAがするようなゲーム分析を、岩手の指導者やチームスタッフが出来るのでしょうか?

 どこで、誰が、分析方法や分析に基づく指導方法を教えてくれるんでしょうか?

◆今度、岩手県が作ろうとしている「スポーツ健康科学センター」ができれば、専任スタッフが教えてくれるよ。

 そうすれば、競技スポーツに限らずスポーツに親しむすべての人に

 「スポーツ固有の価値貢献」をすることが出来るんだよ。

 これがスポーツ科学導入の一つの意義だよ。

◇はい、はい。

 それが仰りたくて、こんなに長い記事に付き合わせたんですね。呆れます。

 そういえば、この頃、記事が長すぎるような気がしています。

 ははぁ、

 「低価格競争」と同じで「長ければいい」と相手の気持ちや要求を無視して

 「長文競争」に陥っていますね。

◆ぎゃふん!

◇あ、違った!

 「長文競争」じゃぁ一文字足りなかった。正確には「長駄文競争」だった!

◆ぎゃ、ぎゃ、ぎゃふん!