がんばろう!岩手のスポーツ

岩手スポーツ応援団長を勝手に名乗る平藤淳の個人的なブログです

高め合う

昨日、午後に「いわてスーパーキッズ発掘・育成事業プロジェクトチーム委員会」へ出席していました。 3年目に入りましたが、 岩手県でははじめて行われている事業ですので「昨年と同じ」は通用しません。 根本は「タレント発掘」「エリート養成」ですが、県全体のレベルも上げてゆこうとして頑張っています。 さて、 昨日の会議では、最も重要ではあるが、ほとんど手がつけられていない「パス・ウエイプログラム」について話が出ました。 「パス・ウエイ プログラム」について、思い切ってかいつまんで説明すると、 「トレーニングによってさらに高い能力を獲得した子どもたちを、どの競技でオリンピックに出すか」 もっと簡単に言えば 「スーパーキッズと競技団体の橋渡しをどうするか」というところだと考えます。 全体のレベルを上げる方法には、二つの考え方があると思います。 一つは  「成功例の積み重ねで、全体のレベルアップを図る方法」つまり「ロールモデル方式」  時間のない時やとにかく成果を求めたい時に有効だと思いますが、  ついてこられない、あるいは、ついてくる気のない競技団体を、切り捨てる可能性があります。 もう一つは  「あまねくすべてのレベルアップを同時に図る方法」つまり「護送船団方式」です。  多くの方々に理解されやすい方法だと思いますが、  プラスをプラスの二乗にすることよりも、マイナスをゼロにすることに力を費やさねばならないこと、  また、集団のレベルが「最低の競技団体のレベル」であらわされる可能性があります。 本当に難しい事業です。 ********** 昨夜、2月17日の記事に、新潟の方からコメントをいただいています。 「開会式の根本」を思い出させてくださる、本当にありがたいコメントです。 どうやら、 「chakoさん」という 第64回国民体育大会冬季大会スキー競技会「トキめき新潟国体」の開会式に 新潟県立六日町高等学校ダンス部・卒業生(17名)で構成される「ホワイトダンサー」のメンバーとして「歓迎演技」の創作ダンスをおどった方のようです。 コメントには
「国体の開会式に、ホワイトダンサーとして参加させてもらったのですが、おっしゃる通り、『お金ではあがなえないもの』、とにかく言葉では言い表せないほど素晴らしい思い出ができました。今でもその感動を覚えています。本当に地元が一丸になって成功に導いた素晴らしい最高の大会だったと思います。」
とありました。 本当に嬉しくなって、もう一度、「トキめき新潟国体」のコンセプトを確認してみました。
トキめき新潟国体の基本目標 トキめき新潟国体では、『ふれあい』・『支えあい』・『高め合う』スポーツ文化の創造を基本目標としています。 スポーツや様々な人との「ふれあい」、国体にいろいろな立場で参加・協力する「支えあい」を通して、競技力の向上だけでなく人間的にも「高め合う」ことができる新たな「スポーツ文化の創造」を、ここ新潟から全国に向けて発信していきます。 また、復興した「活力ある新潟」の姿を示し、災害時に全国から寄せられた温かいご支援に対して、感謝の意を表す大会とします。
涙が出るほど、しびれます。 「競技力の向上だけでなく人間的にも『高め合う』ことができる『スポーツ文化の創造』」だそうです。 これが、国民体育大会の、いや、もっと広く、すべてのスポーツイベントの根本でしょう。 この秋の「トキめき新潟国体 本大会」も、 「感動する人」をたくさん育て、その意味で大成功するに違いありません。 ふりかえって、私たちは、2016年の岩手国体に向けて「高め合って」いるのでしょうか。 ひとり、自分のことだけを「高めよう」としていないでしょうか。 反省しなければなりません。 ********** 【考えるための資料】   ★6月1日付岩手日報夕刊 日報論壇 「盛岡にスタジアム新設を」   ★6月3日付岩手日報夕刊 応援席 「『盛岡誘致』 にじむ地域エゴ」   ★4月2日付岩手日報夕刊 日報論壇 「医・科学センターが優先」