がんばろう!岩手のスポーツ

岩手スポーツ応援団長を勝手に名乗る平藤淳の個人的なブログです

うまい、上手い!

今日は「いわてスーパーキッズ スペシャルスクール」に行ってきました。

多くの競技を経験し、様々な身体能力を高める「クロストレーニング」として行われた「ボクシング体験」を見たかったのです。

何度かこのブログで記事にしていますが、ボクシング部のない高校の生徒でもインターハイや全国選抜で上位入賞させるシステムを岩手県のボクシング連盟は持っています。

行ってみてその仕組みが分かったような気がします。

ご覧ください、この高校生の数!県下のボクシング部員全員集合です!連盟のスタッフの方々も

10人はいます。

県の競技団体をあげて、スーパーキッズにボクシングをさせてみる、そして、楽しさを教える。

意気込みが感じられます。

 【まずは全国レベル】

 はじめに、女子の選手が二人シャドウボクシングをして見せました。

 全国大会で上位入賞している水沢工業高校の選手です。

 次に、男子の選手のスパーリングです。

 写真右側の選手は、この前の全国高校選抜でライトフライ級3位の

 佐々木健介選手(水沢第一高校)です。

 また、中央の「腕組み」はアジア大会優勝者の八重樫剛先生です。

シャドウボクシングは「うまい!」です。スパーリングは「すごい!」です。

まず、「全国レベルの見本」を見せてイメージを持たせたわけです。

 【うまい、うまい!】

 ボクシングというと、すぐに、ボコボコに殴りあう姿を想像しますが、

 本質は、

 相手の動きに対応して

 自分の身体の動きと心の状態をコントロールする力を養うスポーツ

 だと思います。

 自分のコントロールを失敗すると相手に叩かれるところが、

 他のスポーツにはない特徴でしょう。

その導入として、テニスボールを使ったドリルが行われました。

落ちてくるボールをつかんだり、寝転がっていて落ちてくるボールをよけたりするドリルです。

結構、楽しそうにやっていたのですが、あることに気がつきました。

あちらこちらから

「うまい、うまい」「うまい、うまい」…という声が聞こえてきます。

マンツーマンより贅沢な状態で相手をしている高校生が、中学生のプレーを褒めているのです。

(ああ、日ごろからいいプレーを褒められて育てられている高校生なんだなぁ…

 いい文化を持っているなぁ)

 【教えるのは高校生】

 次にすることの説明は先生がしますが、

 実際にスーパーキッズに様々なことを教えるのは、高校生です。

 本当に、楽しそうに教えています。

 しかも、

 みんな「正しく」教えているようです。

県内のすべての高校から集まった選手が、同じことを同じように教えることができること…

「一貫指導体制」によって育てられた高校生だからできることだと考えます。

いろいろな捉え方がありますが、私は、

「ある水準」までは、同じ事を同じように教える、それが達成できてから個々の良い部分を伸ばしてやるという考え方が「一貫指導」だと考えています。

「ある水準」が低い、あるいは無い…つまり、全県で同じことを同じように教える「水準」が決まっていない競技団体が、まだまだ、たくさんあります。

しっかりしなければなりません。

三者の笑顔】

最後には、スパーリングが行われましたが、

高校生は防御のみ、スーパーキッズは攻撃のみ

という約束スパーリングでした。

パンチを出すスーパーキッズの中学生は笑顔でパンチを繰り出します。

受ける高校生も笑顔でブロックしたりたたかれたりします。

それを見ているボクシングのコーチの方々も笑顔で応援しています。

それなりの強度があり、きちんとした指導がなされた体験プログラムでしたが、楽しいイベントになっています。

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いわてスーパーキッズのスタッフの皆さんともお話をしましたが

(ボクシング界のシステムが、こんなにすばらしいとは想像していなかった)

と口々に仰っていました。

お一人がこうも仰いました。

 「相手は隣の学校」ではない指導をしているんだな。

 「相手は『青い目』」、つまり、敵は外国にいるという考えで選手を育てているんだな、きっと。

おそるべし、そして、見習うべし★岩手ボクシング!

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今日のエッヘン

 ▼インターハイ・ベスト8、全国高校選・ベスト4の佐々木健介選手(水沢第一高校)と握手したこと

 ▼佐々木健介君のお父さん、佐々木慎一さんとお話ができたこと