火曜日なのにヘトヘトです。
午後に電話で、10分ほど、雇用主の方に叱られていました。「卒業生の教育がなっていない」ということです。
あまり真剣に叱られていたので、私の周り10メートル四方は、息を呑んで聞き耳をたてています。
電話をおいて「ふぅ〜」と大きく息をつくと、20メートル離れたところに座っていた担任が、すっ飛んできました。
これも私の仕事だから気にしなくてもいいよ…。
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オリンピックの出場権を得た選手が、練習をやめてしまったという話を聞いたことがありません。
紅白歌合戦に出場が決まった歌手が、練習をやめてしまったという話も聞いたことがありません。
でも、
就職内定をもらった瞬間に「学ぶことをやめてしまう」人がたくさんいますし、残念ながら「教える力を緩めてしまう」人もいます。
しかし、
まだ内定をもらっていない生徒のケアで精一杯になり、そのことに気がつかなくなってしまう場合があるようです。
高等学校の学習指導要領には卒業までに勉強させる単位数が「74単位以上」と定められています。
私たちの目的は、
「74単位を取らせて高校を卒業させること」や「就職試験に合格させること」なのでしょうか、
それとも、
最後の最後まで「理想の高校生」を目指して教育してゆくことが使命なのでしょうか。
どうやら、私たちは「目指すところがずれていた」ことに気がついていなかったのだと思います。
私自身も、受験者にはいろいろと手を尽くしましたが、合格者に対しては何もしていないことに気がつきました。
これでは叱られるわけだ…。
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帰りにガソリンスタンドの脇で信号待ちしていると、灯油運搬車を一生懸命に洗っている人が目に入りました。
(ああ、道具をピカピカに磨いて、大切にしているんだ…)と同時に
(あれ、私がピカピカに磨いていなければならない「道具」は、一体、何だろう…)
思いあたりませんでした。