◇今日は「お休み」のようでしたね。どちらで何をなさっていました?
◆い、言う必要は無いでしょう…
◇聞きたいことがあって、携帯に電話したんです。
すると、こんなアナウンスがありました。
『おかけになった電話の持ち主は、電波を届けてほしくない状況にあるか、
電源を切っているため、かかりません。』
どんな状況だったか興味津々です。
◆う、うっそぉ〜。今の携帯は、持ち主の気持ちまで推し量ることができるんですね!
◇嘘ですよ、嘘。(ほ、ほんとに信じるとは思わなかった)
◆電波の届かないところに「お花見」に行きました。
◇い、いまどき花見!? が、外国ですか?
◆いいえ、ここです。(↓)
◇!?
◆ほら、このお花は(←)ご存知でしょう。
◇ああ、早池峰!
◆山に入っている方の、ほとんどが県外の方です。何人かとお話をしました。
お一人は、65歳ぐらいの男性。
男:一昨日の夜から、大迫に泊まっているんだよ。
昨日の雨ですっかりスケジュールが狂っちゃった。
平:はぁ…
男:それで、昨日は「山岳博物館」に行ったんだ。
いいねー、ここも。当然、行ったことあるんでしょ。
平:それが…。
男:あのね、山岳博物館って、日本に3つだけしかないの知ってる?
平:ここと、長野の大町は聞いたことがありますが…。
男:もう一つは面河山岳博物館。愛媛だよ。
それはともかく、岩手県の人が大迫の博物館を見ていないなんて変だよ。
日本に3つしかないものの一つが県内にあるんでしょ。
宝物なんでしょ、岩手県の。
平:…。
もう一人は、ご夫婦おいでの60歳をちょっと過ぎたぐらいの奥さん。
奥:今日は、岳(だけ:地名)の民宿に泊まりますよ。
平:はぁ…
奥:だって明日のお祭りを見ないとね。
平:1日からでしょう、「盛岡さんさ」は?
奥:えっ!
早池峰神社の例大祭のことです。1日が例大祭ですが、明日の夜は宵宮。
平:ああ、そうでした、そうでした。露天とかたくさん出るんでしょうね。
奥:岳神楽と大償神楽が奉納されるんです、しかも6時間も!
あなた、見たことありませんね!どちらも、国の重要無形文化財ですよ!
私たちは、早池峰に登って、神楽を見るために、
5日のスケジュールを組んで岩手に来ました。
地元にいたら見るべきですよ。宝物なんでしょ、岩手県の。
平:…。
◇なるほど。
そういえば、私、
龍泉洞にも行ったことがありませんし、
ハヤチネウスユキ草もコマクサも本物を見たことがありません。
◆全国の人が注目している「岩手の宝物」に対して、
私たち岩手県人が気がついていないということかな…
◇ところで、さっきのお二人との会話の最後が「…」になっていますが、
まさか最後に、「ギャフン!」とか言わなかったしょうね?
◆な、何で分かるの?つ、つい口から出たんだ。
◇やっぱり。言葉は選んだほうがいいと思いますよ。
◆ギャフン!