トリノオリンピックで、ボブスレーとスピードスケートにエントリーした選手の出場資格がなくなったとの報道がありました
規定された大陸枠のうち、アジア代表として出場予定だった日本に対し、FIBTが参加不可能を通達してきたのは25日。男女合わせて170人(男子135人、女子35人)の枠に対し、当初は日本を含め176人のエントリーで、これをIOCは許可していた。しかし辞退を表明していた4人乗りの1カ国がエントリーしてきたため、FIBTは世界ランキングに基づいた強豪国の出場権を優先。ランキング最下位の日本を切る非情の決断を下した(スポーツニッャ・2006/01/31)あちらこちらのブログを見ると、ISUは昨年8月に各種目の暫定標準記録を発表。だが、各国からエントリーを受け付けた結果、国際オリンピック委員会(IOC)が定めたスピードスケートの出場選手総枠170人を超える約200人となったため、標準記録を引き上げることで人数の絞り込みを図った。安田は当初、男子1500メートルと5000メートルで標準記録をクリアしていたが、新たな標準記録は下回った(時事通信 2006/01/31)
『IOCなんて建前こそ「参加することに意義がある」とご立派だが、結局はヨーロッパありきの団体』とか
『国際スポーツ界における日本の発言力、存在感の乏しさが露呈』とか
日本選手が一方的な被害者のような印象を受けます
本当のところは、どうなのでしょう
通常の大会は、次の手順で行われるものです
�@ 定員(クォータ:Quota)の設定(IOCルールで決まっているはずです)
�A エントリー資格の設定(今回のボブスレーはワールドカップ順位、スケートは標準記録でした)
�B エントリーの締め切り(今回はエントリー数が、クォータを超えていたということでした)
�C クォータまで出場選手の絞り込み=出場資格を付与(普通、力を示す指標が低い者からカットする)
�D レースの実施
この中での、�Aと�Cが明確にされていないこと、
つまり「エントリーが認められれば、出場が認められる」という認識があったことが混乱の原因でしょう
参考として、国内で行われる、ある国際スキー連盟公認スキーレースの開催要項を示します
140名の定員を超えた場合、SAJャCントの大きい者から参加資格を失う。その際、1名多い場合は大学、2名の場合は大学と高校、3名の場合は大学・高校・中学から1名とし、それ以上はこれを繰り返すエントリーしても「クォータもれ」で出られないことがありますよ、
出られるかどうかは、レース前の晩のチームキャプテンミーティングで決まるんですよ、
という意味です
こういうルールがあるんだということを考慮しながら、今回の件を判断すべきです
私は、スャjチに書かれている
「規程された大陸枠」はエントリー枠で、
「男女合わせて170人の枠」はクォータであると考えますので、
「ああ、そうか。選手の実力が足りなかったんだな」としか思いませんでした
正しいでしょうか?冷たいでしょうか?
【追:ボブスレーはクォータを上回っての出場が認められ、日本が権利を獲得したようです02/01】
【さらに追:荻原健司氏がテレビで『国際競技連盟の規程に不備があったもの。ある部分には「大陸枠」を補償(guarantee)と記述され、またある部分には「大陸枠」は可能性がある(may〜)と記述されていることから、IOCがクォータを超えての出場権を与えたものであろう』と話していました。これが正しい情報と思われます02/01】