がんばろう!岩手のスポーツ

岩手スポーツ応援団長を勝手に名乗る平藤淳の個人的なブログです

今年最後の納得できぬ

注:この記事の考え方は、12年後の2017年4月の「紅白桜餅と総合開会式」という記事で自分自身が否定しています。

この下線部をタップするとお読みいただくことが出来ますので、ぜひ、お読みください。

12月30日付の岩手日報朝刊←linkに「県教委の多忙化問題検討委員会」が教職員の多忙化解消のための提言をまとめたという記事があった

その中に高校総体の総合開会式についての記述がある

◆部活動指導の改善では「高校総体、高総文祭の開会式の簡素化、縮小を含めて改善」を長期的に取り組むべきこととした。

◆理由として「大きな感動と感銘を与えてきたが、事務局担当の学校では通常業務への影響が大きい。開催地から遠距離の高校の負担も重い」と指摘。「各競技、専門部ごとに行う開会式への移行」を提案している。

多くの方はご存じないか、もう忘れられてしまった方も多いと思うので、高校総体総合開会式の概要をまずお知らせしたい

【歴史的背景】

◇1949年の第1回大会から、2005年の57回大会まで、ずっと総合開会式が行われていた

◇その会場は、第9回までは、花巻・水沢・盛岡・釜石・宮古の会場で行われていた

◇1958年第10回大会から盛岡市の県営グランド(今の岩手大学グランド)に固定した

◇また、第10回から各校応援団も参加している。その輸送方法は貸切バス

◇1967年第19回大会から現在の県営運動公園(みたけ)に会場を移した

◇1968年第20回大会からは応援団輸送に国鉄臨時列車も加えられた

◇1998年・99年はインターハイ開催の関係で北上市に会場を移し実施

◇2000年からは、盛岡・北上の交互開催となっている

◇なお、2003年北上会場から、八戸新幹線開通などに伴う在来線車両の不足により、北上開催時は新幹線も加えられ輸送している

【参加者】

◇参加者は、高校総体に参加する選手の一部と、通常は1年生全員が応援団として参加

◇52回から56回の5回平均参加者は

▽概ね、役員150人・補助員(高校生)1,300人・スタンドでの応援団16,500人

 ▽行進選手等を含めれば、大雑把に2万人のイベントということになる

【経費】

◇総合開会式の運営にかかる経費はすべて県高校体育連盟が負担(52回〜56回平均は概ね280万円)

◇応援団の移動経費は参加者個人負担となっている

【準備】

◇開会式に関する会議などは開会式当日を含め5回程度

以上が概要である

提言によれば

◆「感動と感銘を与えてきた」事業であると評価しながら

◆「通常業務への影響が大きい」ことと「参加者の経費」がかかることを理由とし、「簡素化・縮小」を検討すべきであるとしている

ここから、私の考えを述べます

間違っているかもしれませんのでご批判を

個人的には、開会式に立ち会った数回の経験から、「担当者の負担」「参加者の経費負担」を上回る意義があると信じています。(根拠は示せませんが)

私は、この検討について意義を申しはさむ立場にはありませんが、ただ、お願いしたいのは、「子どもたちに与える影響=開催の意義」を評価していただき、それが継続に値するものであるか否かを視点として検討していただきたいと考えます

意義が認められない時には、即時廃止でかまいませんが、私を含めて、考えが異なる方々がいると思いますので、説明責任を果たす根拠は示されなければならないでしょう(なお、継続の時もアカウンタビリティーは生じます)

継続すべき意義があるが、現状では、多忙の原因となっているとしたならば、多忙の解決を図ることが先決でしょう

現在タブー視されている、人的手配なども考えられると思いますし、もっと効果的な方法も考えられるでしょう

それでも解決ができない時に、「背に腹は替えられぬ」(使い方正しいでしょうか?)簡素化・縮小が検討されるべきであると考えます

正しく検討された結果には、文句を言わずに従いますが、「忙しいから事業をやめる」が根底にある議論は勘弁して下さい

【最近読んだ本から(ひろさちや「宗教練習問題」、新潮文庫)】

……現代日本社会にもなんらかの行動原理があるはずです。じつはその原理は、

―損か得か―

の判断なんです。

現代日本人は、ただただこの「損か得か」の物差しだけで生きています。それが現代日本社会の特徴なんです。……