がんばろう!岩手のスポーツ

岩手スポーツ応援団長を勝手に名乗る平藤淳の個人的なブログです

山の使い方/カーボン・クレジット

【2020/07/22 のnote記事の再掲】 Carbon offset, Carbon credit. Another usage of mountains for Sports Event. 岩手県のサイトに、昨日、「岩手県県有林J-クレジットについて」という告知がありました。そういえば、J‐クレジットを使ったスポーツ大会もあったなあと調べてみて(岩手県の山の使い方として、チャンスあるよね!)と思ったのです。 ■そもそもカーボン・オフセット、カーボン・クレジットとは 岩手県のサイトには、こういう説明がありました。
企業の活動で、どんなに努力をしても発生してしまうCO2(=カーボン)を、森林による吸収や省エネ設備への更新により創出された他の場所の削減分で埋め合わせ(=オフセット)する取組をカーボン・オフセットといいます。 企業活動により排出されるCO2のうち削減困難なCO2排出量を、「岩手県県有林J-クレジット」でオフセットすることで温室効果ガス削減に貢献することができます。 このクレジットの販売により得られた資金は、岩手県県有林の森林づくりに活用します。
乱暴に言えば、 人間の何かの活動に伴って排出される二酸化炭素を、森林の吸収分で埋め合わせる仕組みです。 岩手県では、それを販売しているのです。 ■スポーツ大会での実績はあるの 岩手県が販売したカーボン・クレジットを使ったスポーツイベントは、結構あります。 岩手県の資料によれば、参加者やスタッフの移動、印刷物の作成などに関するCO2の排出に対するクレジットとして使われているようです。 ・「なごやマスターズデイ」(健康ウォークイベント)H24 ・「第 71 回一関・盛岡間駅伝競走大会(日報駅伝)」H24 ・「気仙沼ダンススタジオイベント」(出前授業等)H24 ・「 NPB Green Baseball Project」(プロ野球公式戦の目標時間超過分)H25 ・「第46回全日本大学駅伝対校選手権大会」H27 ・「第40回出光イーハトーブトライアル大会」H28 ・「第41回出光イーハトーブトライアル大会」H29 ・「第42回出光イーハトーブトライアル大会」H30 ・「第43回出光イーハトーブトライアル大会」R1 (岩手県の資料は→ この下線部 と この下線部 です) また、国の資料によれば、「森林吸収」で認証されていてサイトに掲載を希望している「クレジット保有者」、つまり、カーボン・クレジットを売る事業者には、 岩手県の他に ・三田農林株式会社 ・住田町 ・一関市 がありましたし、(国の資料は→ この下線部をタップ ) 先ほどの岩手県の事業の資料には ・大船渡市 ・環境NPOオフィス町内会(岩泉町) ・釜石地方森林組合 という団体名もありました。 全国各地のスポーツ関係の多くの事業で排出される二酸化炭素を、岩手県の森林が吸収していることになります。 ■知らなかった山の使い方 以前、私は、岩手の山はスポーツにどう使われているのだろうと調べてみたことがありました。 「山はどう使われているのだろう�T」というブログ記事にまとめていますが こういう風に結びました。
つまり、 全国3番目の面積を誇る岩手県の山地は 林業生産が主目的で使われており、生産量は全国5位。 しかし、 レジャーやスポーツを見ると リフトやゴンドラに乗って山で遊んだ人は全国11位 全国に誇れる自然環境を生かしたトレイルランニングの開催数は全国43位 スポーツツーリズムなどというと どうしても 競技・練習施設や宿泊施設の状況に目が行ってしまいがちですが、 山地や自然が売り物の私たちは その前に、あるいは、それと並行して 売り物を生かすことを考えるべきです。 お手本は長野県、北海道、新潟県。             (記事は→ この下線部 )
今回、 山はカーボン・クレジットにも使えて、 全国のスポーツイベントに関与することができるのだということを知りました。 新しい「山の使い方」です。 もはや、岩手県内にこだわっている場合ではありません。 全国のスポーツイベントを運営するためのお手伝いを、岩手県ができるのです。 これも進めてゆきたいですね。 ■せっかくだから、東京オリンピックは?東京2020大会のカーボンオフセット」というページが、組織委員会のサイトにありました。 301万トンの二酸化炭素排出が予測され、 排出抑制を図っても、273万トンが排出される見込みで、 その分をオフセットしなければならない…と書いてありました。 (組織委員会のサイトは→ この下線部をタップ ) 6月現在、 東京都で 331万4,475トン(→ここ)が、 埼玉県では 55万9,642トン(→ここ)が調達できていて、目標は達成されていますが、 一年間の延期で、二酸化炭素の排出は増えるでしょう。 岩手の森林吸収力を、どこかの企業をとおして、 あるいは、 岩手県自体が、これまでのご支援の感謝のしるしとして、 東京都や埼玉県にお贈りするということも考えられます。 (提供企業名しかわからないので、もう、岩手からたくさん出ているかもしれませんが…) やってみませんか。 森林の力をお礼に使う! なんだか、素敵です。 #岩手のスポーツ #カーボンオフセット #カーボンクレジット