昨日は研修会でした。
公益財団法人岩手県体育協会スポーツ・インテグリティ推進事業研修会 というもので
講師は、
一般社団法人スポーツ・コンプライアンス教育推進機構代表理事の
武藤芳照 先生。
先生は、東京大学名誉教授で、東京健康リハビリテーション総合研究所所長でもあります。
さて、
難しそうなカタカナの単語が並んでいますので、いやな感じをお持ちになるのかもしれませんね。
一般的には
インテグリティは「高潔性」(武藤先生は「まっとうさ」がふさわしいとおっしゃいました)、
つまり
昨日の研修は
ルールとフェアプレイ精神を守り、スポーツを愛する人々とスポーツの価値を守る
ことを基本理念とし
スポーツ界のインテグリティ、コンプライアンスの強化を図り、より健全なスポーツの普及・振興に資すること
を目的として行われたものです。
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ということで、私は研修会の開会でこういうお話をしました(したつもりです)
スポーツ・インテグリティ推進事業 全体研修会 の開会にあたりご挨拶申し上げます。つまり、今日は、急に寒くなってデロデロの道路の中、お集まりいただきありがとうございます。
最近のスポーツ関連のニュースでは、
岩手県関係選手は大活躍が目につきます。
先月のユースオリンピックでは、3人の選手が出場しましたが、
全員が金メダルを持って帰ってきましたし、
スキー、スケートのワールドカップでも何度も表彰台にのぼるなど、
世界的な活躍をしています。
春になって、野球が開幕すれば、日米での活躍が期待されますし、
夏の東京オリンピック、パラリンピックでも県関係選手の活躍も期待され、
今年、2020年は、多くの方々にとって、スポーツでワクワクする一年になることでしょう。
しかし、一方で、
スポーツ界には、体罰、ハラスメント、組織運営に関わる問題など、残念な話題もあるのが事実です。
これでは、スポーツから離れてしまう人もでかねないと考えています。
今日は、県内のスポーツ関係団体の皆さまお集まりいただき、
クリーンでフェアなスポーツを実現するために、スポーツ・コンプライアンス教育推進機構 代表理事の武藤芳照先生を講師として研修会を行います。
ところで、
コンプライアンスといえば、法令遵守というイメージ、悪いことをしないというイメージになりがちですが、
実は、
これをしたら、スポーツ関係者のためになる、スポーツの価値を高めることをするべきであるという前向きの意味も持っています。
その意味も含めて、今日の研修会が、岩手のスポーツにとって実りあるものになりますように期待して、ご挨拶といたします。
引き続き、講師の先生を紹介します。(略)
悪いことをしないようにということではなく
良いことをするための基盤の再確認ですよ…と言うことです。
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帰り道、本屋さんに寄りました。
先週発売になった
いきものががり のリーダー・
水野良樹さんの「誰が、夢を見るのか」という本を手にとって見たかったのです。
スポーツ雑誌Numberに連載されている水野さんのエッセイを集めて、スポーツ・エッセイ集として発行されたもので、
Numberのエッセイが大好きな私は、
読んで見たくてたまらなかったのですが、
まだ、買う決心がつきかねていました。
手にとってパラりと開くと
「まえがき」が目にとまりました。
(略)講習会のすぐ後に、とんでもない文章に出会ってしまいました。手紙の内容は、謝罪だった。
「Number」で始めたこの連載「Who is a dreamer?」。
本書にも掲載されているが第9回に「夢をあきらめて。」というタイトルの文章を書いた。14歳のとき、後輩部員の指導にまごついた自分が野球部の顧問に「言うことを聞かないやつは殴っちまえばいいんだ」と言い放たれ、「ひとを殴らなければ続けられないのなら」と子供ながらに決意をして、部を辞め、それまで続けていた野球をやめた、というエピソード。原稿では一つ目の夢だった野球はあきらめてしまったが、二つ目の夢である音楽は今もあきらめずに続けられている、というオチで終わる。
その文章を読んだという。
「あの時の自分は、君の味方になってあげられなかった」
そんな主獅フことが書かれていた。
(略)
(平藤 注:手紙の主は、おなじグラウンドで活動していたラグビー部の顧問の先生)
心臓がギューッとなりました。
そして
なんだか、申しわけないような気がしました。
面陳列(棚の目の高さに表紙が見えるように置かれ)で、残りあと2冊。
手にとった一冊を持って、レジに走ったのです。
***
昨日の武藤先生の講演については
「まんがでわかる みんなのスポーツコンプライアンス入門」を読めば、
その概要がわかります。
もっと深く勉強したい方は
2月29日〜3月1日に
一般社団法人スポーツ・コンプライアンス教育振興機構が開催する
第2回スポーツ・コンプライアンス・オフィサー(SCO)養成講習会
へのご参加をお勧めします。
詳しくは