今日は
私の勤務する岩手県立不来方(こずかた)高校の冬休み明けの始業式。
始業式には校長講話がつきもの。
そこで、
生徒の皆さんに、
今年のテーマを決めて行動してほしいことを伝え、
私が、
今年のテーマを「風景を疑う」にしたことをお話しました。
何のことか、よくわからないでしょうから、
始業式では
こんなことを言ったつもりです、という文章をつけます。
***言ったつもり、始め***
明けましておめでとうございます。
皆さん、よい年を迎えられたかと思います。
冬休み明けの始業式にあたり、節目、について少しお話をします。
学校の節目は、三つあると思っています。
一つは、
卒業・進級の時期である、年度替わりの3月
次は、
1・2年生が学校の活動の中心となる、夏休み明けの8月
そして、
新しい年を迎え、気持ちを新たにする、1月。
私は、それぞれの時期に、皆さんに、さまざまなことをお話してきました。
そのなかでは、一貫して、
「節目」には、自分のまわりのことを、見直して、行動を変えてほしい、
具体的には、
新たなことを始めたり、何かを増やしたり、
あるいは、
なにかをやめたり、何かを減らしたり、してほしいと、言ってきました。
今日も、そういう気持ちです。
新しい年を迎えるにあたり、新たな決意と、新たな行動の選択を期待しています。
さて、
今年、2017年は、特別な年です。
昭和63年・1988年4月に開校しました。
数えると、今年は、創立30周年の記念すべき年なのです。
ご存じのように、年度は新しくなりますが、今年の11月には記念式典を行い、
今年、来年で、様々な記念事業を行うこととしています。
30年の歴史の間に、
不来方高校は多くの実績を残し、独特の伝統を狽チてきました。
これは、
先ほど、言った、毎年の三つの節目を大切にし、変化し続けてきたことの結果に、ほかなりません。
さらに、
これまで通過してきた、10周年、20周年という、大きな節目の年に大きな見直しがなされなけれたからだと、確信しています。
さて、
私は、大きな大きな節目の今年を、どういうテーマを掲げて迎えたいのかと考えてみました。
そして、
2017年のテーマを
「風景を疑う」と決めました。
風景には、
あるのだけれども、自分たちには見えていない、つまり、意識されていないものがたくさん含まれています。
写真を撮ると良くわかるのですが、眼には見えない電線や看板や建物が写っていたりします。
でも、それは目で見ると気がつかなかったりするのです。
私たちは30年かかって出来上がった「風景」の中にいます。
30年を迎える大きな節目には
思い切ってその風景を検証する必要があります。
私たちが
普段、勉強や、部活動や生徒会活動などで
当たり前だと思っていること、つまり、不来方高校の風景を疑う時だと考えています。
もちろん、私たちのすべてを変更すべきであると言っているのではありません。
素晴らしいものがほとんどなのですが、
意識にのぼっていないことがらを洗い直し、
不来方高校の生徒や教職員以外のひと、つまり、学校の尺度でものごとを判断していない人が、
ここにこれはあるべきではない、
とか
今の時代の人や、これからを見据えている人が、
30年前はよかったけれども、今は、これはここにあるべきではない、とか
考えるであろうことがらがないかどうかを、検証し、正すべきものは正すべき時期です。
そのような意味で私は「風景を疑う」一年をすごすつもりです。
そして、
皆さんも、
新年に当たって、今年一年のテーマを定めて行動していただき
自分が、そして、不来方高校が
一歩先に進んでゆく2017年であることをお祈りして
講話とします。
***言ったつもり、終わり***
がんばりますよ、がんばりましょうね!