トリノオリンピックが開幕しました
期待の女子
モーグルも5位、ジャンプ原田の失格など、出足はちょっと残念というところです
さて
開会式での選手宣誓はジョルジョ・ロッカだったようです
…<略>… 選手宣誓を務めたのは、アルペンスキー男子回転で金メダル候補に挙げられる地元イタリアのジョルジョ・ロッカ。約2600人の選手を代表し、「五輪精神にのっとり、スポーツマンシップを持って戦う」などと宣言した。…<略>…(トリノ時事)[ 時事通信 2006年2月11日 9:38 ]
オリンピック選手が、いまさら「
スポーツマンシップを持って戦う」ことを誓わなければならないのには、ちょっと違和感を持ちます
しかし
実際には「
スポーツマンシップ」に反する行動があり、そのことが多くの競技者に迷惑をかけている事実があるようです
例えばドーピング
撤回求めCASへ提訴=距離選手の出場停止で%ニスキー連盟〔五輪〕
【トリノ10日AFP=時事】トリノ五輪のノルディックスキー距離女子に出場予定だったエビ・ザッヘンバッハー(ドイツ)が、血液のヘモグロビン検査で基準値を超えたとして国際スキー連盟(FIS)から5日間の出場停止となったことについて、ドイツ・スキー連盟は10日、撤回を求めてスポーツ仲裁裁判所(CAS)へ提訴した。同連盟は「彼女はクリーンな選手。出場する権利を守りたい」としている。
ザッヘンバッハーは2002年ソルトレークシティー五輪の女子距離20キロリレーで金メダルを獲得。FISは「出場停止は罰則ではなく、選手の健康を守るため」としている。CASは申し立てについて、24時間以内に判断するとみられる。(時事通信 2006/02/11-12:17)
「健康を守るため」とはしてありますが「EPO製剤によるドーピング」が疑われるからの出場停止の意味合いもあると思います(
EPOは
三菱化学ビーシーエルのサイト
ドーピング検査>トピックスでどうぞ)
実は、
スキークロスカントリーの恩田選手が、同様の理由で昨年の世界選手権に出場できませんでしたが、
トリノオリンピックには事前にそういう「体質」であることを申告し、出場が認められています
国体でもあります
岩手県には、予選順位では出場枠内に入っているものの、2年連続して国体に出場できない選手がいます
国体開催基準要項の「国内移動選手の制限」によるものだそうですが、簡単に説明すると次のとおりとなります
◆異なる
都道府県からの出場には、2大会の間隔が必要
(今年は61回大会であるので、60回・59回で他
都道府県から出場している場合は出られない)
◆例外措置あり
(少年の場合は、一家転住など)
彼女の場合は中学を卒業し秋田の高校に進学、
岩手県の自宅から通学していて、1年生時に秋田の選手として活躍したが、2年進級時に
岩手県の高校に転校したケースです
したがって、59回の
秋田県予選の出場実績により
岩手県からの出場資格は61回(今年の大会)までありませんし、例外措置の該当にもなりません
このルールは、いわゆる「ジプシー選手」による競技力の向上を抑制する目的であると考えられます
そのルールにより、やむをえない事情での移動を行った高校生が出場できないことには、非常に切ない思いがあります
ところで
非常によく耳にする「
スポーツマンシップ」について教育された覚えはありますか?
大学で体育・スポーツについて学んだ私にも、その記憶はありません
しかし、イギリスの小学生は即座に「
スポーツマンシップ」の説明をするという話を聞きました
◆ルールを守る ◆相手を尊重(尊敬)する ◆決して仕返しをしない
ことと教えられているそうです
オリンピックを機会に「
スポーツマンシップ」を再び考えたいと思っています
【参考にしたい本・サイト】
広瀬一郎著
「スポーツマンシップを考える」
スポーツ総合研究所