◆岩手アスリートの活躍(フェンシング・お知らせもれ)
・フェンシングジュニアワールドカップ女子フルーレ
5位 団体(12/17)、8位 個人(12/15)
千葉穂波/法政大/仙台城南高校(宮城県)卒←萩荘中(一関市)
・リンク↓
国際競技会での岩手アスリートの成績/2023~2024シーズン
◆岩手のスポーツ関連クラウドファンディング
・12月28日まで
髙橋幸平(スキー、コムニコ所属・盛岡農業高卒←矢巾北中)
・1月31日まで
岩手県障がい者スポーツ協会(障がい者スキー交流会の開催)
・詳細は この下線部をタップ
◆コラム「講演会にて(その1/2)/ものの見方・中東諸国のスポーツイベント招致」
12月18日に盛岡市で開催された
「いわてスポーツプラットフォーム全体会議」に出席しました。
第1部が、
EYストラテジー・アンド・コンサルティング(株)の神野幹也さんによる
「スポーツによるまちづくり」
第2部が、
参加者どうしの情報交換会
という構成です。
知らないこと、興味深いこと、これから狙わなければならないこと…さまざまな発見がありました。
2回に分けて、皆さまにお知らせします。
■中東諸国のスポーツイベント招致の見方
講演の中に「中東諸国のスポーツイベント招致」のお話がありました。
★スポーツウォッシング
講演前に、まさに読み終わった本の中にこういうことが書かれていたのです。
(西村章、スポーツウォッシング なぜ<勇気と感動>は利用されるのか、集英社新書、2023/11)
なぜ2000年代に入って中東諸国がスポーツ招致に力を入れ始めたのか?
中東諸国のスポーツイベントの開催状況は次のとおり(抜粋、整理=平藤)
・テニスのドバイオープン(男子1993年、女子2001年から、ドバイ)
・グラップリング(格闘技)のアブダビコンバット(1998年から、アブダビ)
・2輪ロードレース MotoGP(2004年からカタール)
・4輪レースF1のバーレーンGP(2004年からバーレーン、2023年はバーレーン、アブダビ、サウジアラビア、カタール)
・アジア競技大会(2006年、カタール)
・サッカーワールドカップ(2022年、カタール)このように、中東各国は21世紀になってスポーツへの投資を積極的に行なってきた。
その理由は、開催各国やイベントごとに、それぞれ独自の事情があるだろう。
だが、
おしなべて言えそうなことは、1990年代の湾岸戦争や2001年のアメリカ同時多発テ口、それに続くイラク戦争などで「中東のイスラム諸国」として十把一絡げに印象づけられた政情の不安定さや、急進的で厳しい戒律という漠然としたイメージを払拭し、健康的なスポーツ競技を通じて自国に対する理解とプレゼンスを向上させようとする狙いが大きかったのだろう、と推測できる。
つまり、筆者は、
中東諸国がスポーツ招致に力を入れ始めた理由は
「スポーツウォッシング」なのではないか…と推測しています。
【スポーツウォッシング】
為政者などに都合の悪い社会の歪みや矛盾を、スポーツを使うことで人々の気をそらせて覆い隠す行為(西村、前掲書)
★産業構造の変更
ですから、
神野さんも同じことをおっしゃるんだろうなと、思って聞いていましたが、
まったく違う観点でのお話をなさったのです。
世界のトレンド…というテーマの、
DXなどの技術を組み合わせたエンタメ化…という事例の紹介の中で、
こういうお話をされました。
中東諸国は石油がたくさんあるけれども、
石油は、いつかは枯渇するだろうし、
現在、エネルギーは、石化燃料から電気へとシフトしている。
このような背景から、
豊富なオイルマネーを使って設備投資をしながら、
スポーツなどのエンターテイメントに産業構造を変化させようとしていると考えられる。
■見方は一つではない
西村さんは、スポーツウォッシングだ、といいます。
神野さんは、産業構造のシフトだ、といいます。
もちろん、さまざまな理由はあり、一つに絞ることは難しく、
例示としてはどちらも当てはまるように思えますが、
大きな見方の違いがあります。
個人的には、
神野さんの見方に夢やお手本があるように思うのですが、
西村さんがおっしゃるような使われ方に気を付けなければいけないとも考えます。
もう一つの見方、さらに別の見方があるはずだ…と考えながらすすめることが大切だ!ということに気づくのでありました。
■続編は
講演会にて(その2/2)は
「岩手の強みと日本のニーズ・これやりませんか」
の予定です。