進路選択の支援/果たしてスポーツ推薦の割合は
【6/8のnote記事の再掲】
朝日新聞ネット版に『「チャンスは思わぬ所に」鈴木長官、学生に発信のススメ』という記事が載っています。書き出しはこうです…新型コロナウイルスの影響で全国高校総合体育大会(インターハイ)や全国高校野球選手権大会などが中止となり、晴れ舞台でプレーする機会を失った高校生の進路選択をどう支援するのか…
■二つの目的
インターハイや甲子園の中止が決まって、代わりの大会や試合が行われています。その目的は、大きく二つあるようです。
一つは、
「3年生が部活動などの成果を発揮できる場」を提供しようというもの、
もう一つは、
「大学入試の評価対象となる記録を残す機会」を提供しようとするもの。
もちろん、二つの目的を一緒にという考えもあるでしょう。
■ところで、スポーツ推薦の割合は
一つ目は、そのとおりだよな…と考えます。
運動部員も、全国を見ると今の3年生の4割程度います。
(令和元年度の全国高体連登録者数 1,191,598人/3学年≒ 397,200人)÷(令和元年度の高校2年生の数=1,045,629人)
二つ目のスポーツ推薦の数は、見当もつかないので、調べてみました。
筑波大学大学院の栗山靖弘さんの論文「強豪校野球部員のスポーツ推薦入試による進学先決定のメカニズム」というものが見つかりました。
その中に
450私立大学(全606大学から医歯薬看、音楽、通信を除く)の2014年入試要項を調べた結果がありましたので、データをお借りして調べてみると、スポーツ推薦の入学定員は、6,697人で全体の 1.6%(全体の定員は 414,110人)にあたります。
倍率がわからないので、受験者が何人いるのか、
つまり、インターハイや甲子園をはじめとする大会の成績を入試に使う人が何人いるのかがわからないのですが、仮に5倍とすれば 8% ぐらいになるでしょう。
■結局、わからない
で、結局、
1.6% は大きい数なのか、仮定の 8% の持つ重さはどうなのか、
あるいは、
スポーツ推薦には、数ではない別の価値があるのか…
私には、何にもわかりませんでした。
どなたか、考えてみてくださいませ。
では、今日は、どんとはれ!
■参考
・栗山さんの論文
(下の画像タップで論文が読めます)
・調べてみようと思うきっかけを作ってくれた新聞記事
(下の画像をタップすると、新聞記事が読めます)