がんばろう!岩手のスポーツ

岩手スポーツ応援団長を勝手に名乗る平藤淳の個人的なブログです

今日はStandardの発行日/地方メディアの変化の例

今日・6月25日は 岩手をひとつにするのはスポーツだ…をキャッチコピーとして隔月で発行されている 岩手スポーツマガジン スタンダード(Standard)2019年7・8月号(通巻63号)の発売日。 私の連載コラム「がんばろう!岩手のスポーツ」も好評(あ、著者にだけ好評?)54話目。 ワクワクして、買いに行きましょう! *** 先月の末に、 情報爆発時代のスポーツメディア〜報道の歴史から解く未来像〜 という 滝口隆司さんがお書きになった本を知り、取り寄せて読んでいました。 発行社・創文企画のfacebook内容紹介あった 第5章 Number創刊の衝撃―スポーツ総合誌の隆盛― という内容が、何としても読みたかったのです。 なるほど、なるほど…と読み進んでゆき、 第5章でも (確かに、そのとおりだなあ)と 私の文章を振り返りながら、この先の作戦を考えながらページをめくってゆくと
…地方のメディアにも変化が起きている。そんな例を紹介してみたい。 地域スポーツの可能性 岩手県盛岡市に本社を置く「山口北洲印刷」は1893年創業。120年以上の歴史がある老舗印刷会社である。東日本大震災のほぼ1年前の2010年4月、岩手県に特化したスポーツ雑誌『Standard岩手』を創刊。地元のスポーツのみを対象に取材し、2か月に一度、雑誌を発行している。 … このような編集方針がじわじわと人気を呼び、雑誌は好調な売れ行きを示した。これに加え、小中学生の選手名鑑を作るなど、地元密着を徹底、この結果『Standard』は宮城、愛知、神奈川、青森・秋田、福島、群馬と他地域版も次々と創刊。出版不況と呼ばれる現代において、地域のスポーツ雑誌が拡大の一途を続けているのである。…
という記述があり さらに、 2011年4月の文件t秋社のSports Graphic Numberに掲載された記事を引用しながら、こう続けている。
これら雑誌の先駆けといえる『Standard岩手』で編集や取材に関わる菊地健二は創刊当時の思いをこう述べる。
スタンダードが生き抜くために第一に考えたことは「ナンバーと同じ土俵で勝負をしない」ということだった。スポーツの知識も浅く、スキルもナンバースタッフに比べれば遠く及ばない。それでも店頭では同じスポーツ書籍のコーナーに置かれ、記事内容を比較される。だからこそ、岩手へのこだわりを貫いてきた。強豪チームだけでなく、キラリと光るものがあれば、実績に関係なく取材対象としてきた。ナンバーの手が及ばないであろう素材を探すことが生きる術だった(菊地,2011:第4段落
その素材こそが地域のスポーツにあったのである。菊地によれば、雑誌を作っているスタッフは、大半が地元のライターとカメラマンであり、スポーツ雑誌の製作には素人同然の人が集まっているという。これまでスポーツ雑誌に関わったことがない地元の印刷会社と広告会社が発案し、Numberのような大手の雑誌が取り上げない情報をくまなく提供することで新たな需要を喚起しているのである。
一度、Standardを手にとって、眺めてみてください。 スキージャンプのヨーロッパ人以外初のワールドカップチャンピオン小林陵侑、 大リーグで大活躍の菊池雄星大谷翔平を生み育てた、岩手県の何かがわかるかもしれませんね。